そらいろくらげが浮き輪で海に浮いているイラスト

虫たちのミュージカル【Bugs Dream】

今日の舞台
夢団 『夢団 夏休み公演2016 Bags Dream』@宮前市民館

夢団は、日本全国の小中学校を中心にミュージカルの巡業公演を行っている劇団です。代表者の秋葉大介氏は、十数年前にとある巡業劇団で寝食を共にしながら全国の小中学校を回った仲間のうちの一人です。のちに退団して数年後に別の劇団で座長、脚本・演出を務めたあと、独立して夢団を起ち上げました。

普段は小中学校を回っているため観ることができませんが、夏休みは一般公演なので夢団の芝居を見る唯一の機会です。今回、総勢50名を超えるキャストが集結、中には夢団のミュージカル教室に参加している子どもたちも出演します。

大賑わいの客席

チケット受付の段階からすでに長蛇の列ができていて、客席も家族連れで大賑わい。1階席はほぼ埋まっています。おそらく、ミュージカル教室から出演する子どもたちの友人や家族たちの他に夢団を芸術鑑賞会で観てくれた子たちだと思われます。

今回は自由席で客席真ん中から後方はすでに埋まっているため、前から2列目に座ってみました。照明がバッチリ見える場所です。

あらすじ

地下にある、アリたちのコロニー(巣)
働きアリの“クロ”は、働かない。
いつか兵隊アリになって、地上に出るコトを夢見ている。
働きアリの仲間たちは、そんなクロを心配している…。
ある日、クロは強い思いを胸に、地上に飛び出す。
地上にある、“虫たちの楽園”を目指して…。

しかし、地上の昆虫界は、突然変異の“スーパー害虫”たちに侵略されつつあった。
地上に出たクロは、飛べないテントウムシのナナホシと出会う。
ナナホシに連れられて、クロが辿り着いた“虫たちの楽園”は、“ダメ昆虫”たちの集う “ダメ虫たちの楽園”だった。
クロはダメ虫たちと、徐々に心を通わせていく。

しかし、その間に、スーパー害虫たちは、アリのコロニーに攻め込もうとしていた。
(夢団サイトより抜粋)

感想

セットや照明、音響など

セットは奥に二尺一寸の段にホリ前を覆うようにゴツゴツとした岩っぽい重厚なパネルが立っています。舞台はアリの巣の中と地上の2つの舞台で物語が進行します。このゴツゴツした岩がいかにも虫がいそうな感じです。

照明は、サスはほぼ基本仕込みのコンベンショナルライト(ハロゲンスポット)で地明かりと台上当てとサスを作っていて、それにソースフォーが数台。演出照明は美術バトンに吊られているムービングライトとLED PARというシンプルな仕込みです。
今までのようにガッツリとパーライト吊ってカラーチェンジャー仕込んでと言う仕込みしなくても、LED PARとムービングライトがあれば、ほぼ基本仕込みでもミュージカルができちゃうんだなーと実感をしました。

音響は主要キャストはすべて2ピースのワイヤレスマイクを装着していています。このワイヤレスにものすごく違和感を感じてしまいました。台詞の時でもマイクが入っているのですが、若干客席前列では聞き取りにくいのです。また、ワイヤレス無しでしゃべる役者との音量差も気になります。とにかく聞き取りづらいのです。
これはむしろ音響や役者のせいというよりはホールの特性のような気がします。おそらくホール自体デッドな響きにくい構造で、さらに客が入るとどんどん音を吸われるので、結果的にマイク有り無しで差がつくのではないかと思われます。

音響さんの苦労が忍ばれます。

内容

アリのクロは、兵隊アリに憧れていて地上で働く兵隊アリのアシナガを追って地上に出ます。そこで見たのは、スーパー害虫に追われている飛べないテントウムシのナナホシです。スーパー害虫をおしりから噴射する毒液で追い払ったクロは、ナナホシに連れられてダメ昆虫の集まる楽園へとたどり着きます。

そこには、ナナホシの妹たち、花粉症のミツバチのハチミツと妹たち、カナブン、オカマのカマキリ、角がないカブトムシ、音痴のコオロギ、ジャンプ力のないバッタ、光れないホタル、夜行性のチョウ、転がせないフンコロガシ、近眼のトンボなどダメ虫たちが集まっている場所でした。
なんかそのダメっぷりがなんかかわいかったりしてすっかりダメ虫たちの虜になってしまいました。

対して昆虫たちを絶滅させるために襲うスーパー害虫はスパーハエのキンバエ、スーパーガのガチョウ、スーパークモのジョロ、スーパースズメバチのオスズ。そして彼らを影で操っているのは、スーパーGというボスの害虫。あの一番忌み嫌われているアレです。

凶悪なスーパーGにも、実はかつて家族がいました。妻と娘がいたのですが、妻は人間にゴキジェットを噴射されて亡くなります。その死を悲しみ、妻を殺した人間を憎み、いつしか人間を絶滅させようとやがてスーパーGへと変貌するのです。

そのGの娘とは、実は光れないホタルのホタルです。最初のうちはスーパー害虫とともに行動しますが、やがて優しいパパから凶悪なボスへと変わり果ててしまったスーパーGを見捨て、ダメ昆虫たちの仲間に入ります。ところが、アリのコロニーが襲撃されて女王蜂がスーパーGへの元へ連れて行かれてしまいます。それを知ったホタルは、意を決してスーパーGの元へ向かうのですが、スーパーGの元へとたどり着いた瞬間、裏切り者を許せないスーパースズメバチのオスズの超強力な毒針に刺されてしまうのです。

娘を傷つけられたことで、スーパーGは狂乱。いつかスーパーGが人間や昆虫たちを倒し、自分たちの世界を作るというスーパーGの野望を信じて忠実に従ってきたスーパー害虫たちをすべて手にかけるのです。
スーパースズメバチのオスズは、傷付きながらもやっとの思いで超強力な毒針をスーパーGに突き刺そうとした瞬間、娘のホタルが父をかばって刺され、命を落とします。そんな家族愛見せられたら、Gを殺せなくなっちゃうから。
そして、スーパーG自身の身体にもキンバエを手に掛けたときに受けた毒が回り、やがて死に絶えるのです。スーパー害虫たち自滅です。

やがて、ダメ昆虫の楽園にも平和が訪れ、クロはコロニーへと戻ります。そしてまた働かない日々を送りますが、新しい女王アリが誕生したことで新しい女王アリと地上へと旅立っていくところで幕が降りました。

歌もダンスも盛り沢山で、前列にいると役者たちの熱や想いみたいなものがビシバシと伝わってきます。
秋葉氏らしいなという笑わせるシーンもたくさんあって、周りの子供達も楽しんで観ていました。

締めくくり

巡業公演もある中で50名以上のキャストを集めて一から作っていくのは大変な労力ですが、そこはやはり20年以上ミュージカルをやってきた経験だと思います。でも、作品や演技を観ていて前から知っている秋葉氏と変わらない部分もあってちょっと安心しました。

ただ、ここだけの話、内容が3時間と思った以上に長くて、2時間位だろうと思ってあとに予定を入れているくらげは、途中2時間を超えた辺りから少々ハラハラしながら観ていたんですけどね。おかげで、スーパーG役の秋葉氏に挨拶する間もなく劇場を後にするはめになりました。

夢団サイト



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