そらいろくらげが浮き輪で海に浮いているイラスト

発達障害者である自分のための取扱説明書・その3〜物忘れ対策

発達障害である自分のためのトリセツも3回目となりました。今回は、発達障害の中でもADHDを持つ人にとって欠かせない、物忘れ対策です。

これまでのお話
1回目: 発達障害である自分のための取扱説明書・その1
2回目: 発達障害である自分のための取扱説明書・その2〜聴覚過敏対策

発達障害の原因はまだはっきりとは解明されていません。
しかし、今わかっている段階では脳の中で最高の司令塔と言われる前頭前野の発達に偏りがあり、神経伝達物質であるドパミンやノルアドレナリンの働きが不足している状態と言われています。

前頭前野は記憶や感情をコントロールする場所です。また、この部分はワーキングメモリ(作業記憶)の機能を司っている場所でもあります。
ワーキングメモリとは、作業や考え事をしているときに発生する記憶を一時的に保存しておく機能のことです。また、保存した記憶を選択し、処理する能力もワーキングメモリの能力の一部です。

ADHDはこのワーキングメモリの容量が正常発達者と比べて少ないため、今やっている最中に他のものが目についたり耳に入ったりしようものなら、今やっている作業の記憶が玉突きのようにワーキングメモリから押し出されてしまいます。
通常発達者がメモリ8GBだとしたら、ADHDの人は1.44MBのフロッピーデスク並みの少なさです。

ADHDであるくらげは、ほんっとによく忘れます。うっかりで済めばいいけど、取り返しのつかないことになっては困ります。
そこで、うっかり忘れることの多いくらげがやっている物忘れ対策をご紹介します。

メモを書いても所詮は忘れる


物忘れ対策は、書いて覚えれば脳を刺激するので忘れないというのはよく聞く話です。

でも、そんなのは正常発達者に当てはまることであって、発達障害者にそんな生ぬるい対策は効果ありません。なんといっても発達障害者はメモしたことで安心してしまうことで忘れるんですから。
手帳を持ち歩いてその場でメモをしたところで、その手帳の存在すら忘れます。

だから、ADHDの場合はただメモをしただけでは充分とはいえない対策なのです。
メモだけでなくスマフォのカメラで撮影したり、ボイスレコーダーで録音するなど視覚的、聴覚的に記録することも大事です。

iPhoneのリマインダーを使って通知させる

そうして記録した内容を確実に実行に移すには、記入した内容をリマインド、つまり記入した内容を思い出させることが必要です。
そこで、くらげはiPhoneに備わっているリマインダーを使用しています。このリマインダーを使うようになってから、だいぶ物忘れが減りました。

リマインダーは、メモ帳とタスク管理ツールとスケジュールを合わせたような機能を持つアプリです。リマインダーのいいところは、メモ帳のように記入できてカレンダーのように日時を設定しておくと通知をしてくれることです。
例えば、「12:00にクジラさんに電話する」と記憶して日時を指定すれば12時に通知してくれるので、うっかり電話するのを忘れていたと思い出すなんてことがなくなります。

くらげはこのように大まかな項目を作り、それぞれに思いついたこと、やることなどを記録しています。

『To Do』はそのうちやること、やらないといけないことなど。期限が決まっているものは日時を設定しています。

『ブログ』はブログに書こうと思っていること。ネタ帳です。ふと「これを書こう」と思いついたら、まずここに記入します。これが無事に記事へと発展するものもあれば、消えていくものもあります。

『買い物リスト』はほしいもの、いつか買おうと思っているものです。「今日中にトイレットペーパーを買って帰る!!」という場合は「To Do」に入れて日時を設定しています。

『繰り返し』は毎日のルーティンワークです。こちらはのちほど詳しく紹介します。

毎日のルーティンワークもリマインダーで管理する


誰でも、毎日の日課にしていることが一つくらいあると思います。発達障害者がこの「毎日の日課を毎日の習慣にする」には、ワーキングメモリがフロッピーディスクでは努力だけじゃとうてい成し遂げられません。そこで役に立つのがリマインダーです。

くらげが毎日の日課にしているのは、以下の通り。

『FXチャートを見る』×4回は、現在FXの勉強をしているためドル円のチャートを見るのを日課にしているからです。リマインダーを使う前はかなり忘れていました。取引をしていなくても1日4回見るのを日課にしています。市場は土日休場のため、平日のみの繰り返しに設定しています。

『エバーノートに1日の記録を付ける』は、エバーノートに日記を書くのを習慣にしているからです。

『マウスピース装着』は、つい最近追加しました。歯医者で歯ぎしりと噛み締め防止にマウスピースを作ったのですが、必ずと言っていいほど忘れるので寝る前に通知することにしました。

毎日の日課を習慣化するために、自分の記憶力だけでやっていたころはまったくできていませんでしたが、こうしてリマインダーを使うことによって忘れることがなくなりました。

リマインダーを使う上での注意点

  • 通知を設定しておく
  • 通知が便利なリマインダーですが、通知が設定されていなければ通知はされません。まずは『設定』から入って『通知』でリマインダーの通知設定をオンにしてください。

  • 必ずやり遂げてからチェックを入れる
  • 多動性を持っているADHDでありがちなのが、実行中でも興味や思考が他に移りやすいということ。例えば、エバーノートに日記を書いている間にも、ふとTwitter覗いたりお風呂を見に行ったりと常に脱線している状態です。なので、項目のチェックは必ずやり遂げたあとに行ったほうが確実です。
    リマインダーの項目にチェックを入れてしまうとその項目は消えてしまいますが、チェックを入れなければスマフォに通知が残されます。脱線しても、スマフォを見て「あ、あれをやりかけだった」と気付くことができるのです。

  • これだけでカレンダー機能は補完できない
  • 予定を入れて通知するなど、カレンダーアプリ的な機能も備わっていますが、これだけでカレンダーアプリの機能は補完できません。カレンダーアプリとうまく併用することをおすすめします。くらげは標準のカレンダーでは見にくかったので、Googleカレンダーを使用しています。

締めくくり

自分にとって、リマインダーは自分にできないことを補助してくれる秘書です。
また、不自由な脳みそを支える車椅子のようなものです。
リマインダーを活用することでムダにワーキングメモリを消費することがなくなり、脳みそのオーバーヒート予防になっています。

今回はリマインダーの紹介だけで機能の詳細についてはほとんど触れませんでした。ここで紹介した以外にも、GPS機能を使った場所での通知や通知の共有も可能です。

もっと詳しく機能を知りたいという方は下記の記事をご参照ください。
Engadget|iPhoneのリマインダーはこう使おう。5つの便利ワザで作業忘れとサヨナラ:iPhone Tips

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