そらいろくらげが浮き輪で海に浮いているイラスト

”魔女”という女たちを描いた抽象的なお話

今日の舞台
演劇企画ライト・トラップ 『魔女たちのエチュード 第3番”魔女たちの戦場”』
@江戸川橋 PerformingGallery&Cafe絵空箱

今回も、10月の公演で出演された方の公演です。蔵重智さんが主宰のライト・トラップが第7回公演を上演するとのことでお誘いを受けて観劇してきました。

ギャラリー空間での上演

場所は、初めて降り立つ江戸川橋。商店街から離れた場所に、ぽつんとその場所はあります。扉を入った奥にバーカウンターがあり、店の奥がギャラリーとなっています。天井にはグリッド状に鉄パイプが設置されていて、照明などを吊ることができますが、天井高は低いです。

バーカウンターの前に照明・音響ブースが置かれていて、その奥が舞台になっています。客席は椅子が20席あるかないかという狭さです。
舞台は、平台が縦横無尽に置かれているのみ。あとは、スピーカーを隠しているオーガンジー状の幕が垂れているだけ。装置という装置はありません。

あらすじ

男は立ち入る事もできず、
その場所さえ知らない
『魔女の館』と呼ばれる
シェルターハウス。
館の女主人が語る
女たちの物語
逃げてくる女たち
出ていった女たち
迷い続ける女たち
戦い続ける女たち
魔女と呼ばれ生きていく
人間として死んでいく
生きるも地獄
死ぬも地獄
終わりのない地獄の中
私の望みはただひとつ
女たちは、祈り、恨み、悲しみ、怒る。
女の怖さを孕んだ「魔女」、そのエチュード(練習曲)が今ここで奏でられる。
滑稽で可愛く哀しく恐ろしい女たちをテーマにした作品です。
ライト・トラップ 公演・イベント情報より抜粋)

感想

出演者は、全員が女性。全員がそれぞれのカラーのパーカーとハーフパンツを着ています。物語の舞台は、シェルターハウスでのお話ですが、具体的なシェルター内のお話は出てきません。
最初に1人の女性が出てきて、母から聞いた話というその魔女の館について語り出します。そして、シェルターにほんの小さな荷物だけで逃げ込んできた1人の女性。魔女の館で”お母さん”と呼ばれている女主人は、何も聞かずに女性を受け入れます。そして、逃げ込んできた女性に、ある女性たちのお話を聞かせます。

男たちから逃げてきたのに、なぜかその場所にいると”魔女”として恐れられてしまう女たち。
それぞれ事情を抱えているのですが、全体的に抽象的すぎてそこがどこなのか、いつのお話なのか全く検討が付きません。

途中、ところどころで迷彩のパーカーを着て白い仮面をした、抽象的な男性たちが魔女たちを惑わすように登場します。仮面で表情が見えない分、女性が扮しているとはわかっていてもぞくっとした恐怖感がありました。

そして時代はいつのまにか戦時中へ変わり、魔女たちの設定は姉妹へ。勝手に戦いを始めた男たちを嘆きます。
やがて、話は戦後へ。今度は、魔女たちは東洋の魔女と呼ばれた東京オリンピックのバレーボールチームの一員となり、場面は試合へ変わります。そこで、必死に戦う魔女たち。
それから結局、よくわからないまま最後は最初に語りで出てきた女性が、母から聞いたという魔女の館を訪れたところで終わります。

ただでさえ、話が抽象的すぎてわからないのに、いきなりダンスが入ったりするのでよけいわからなくなります。しかも、曲は水曜日のカンパネラだったりするのです。よけいにこんがらがります。
どうせ抽象的にするなら、もっとダンスや独白シーンで魔女たちの過去を語るときにアンサンブルを増やして表現したほうがいいのではと感じました。

あと、もう少しちゃんと照明を作りこむとまた印象も変わります。それだけで、よけいなことを語らずともそれぞれに解釈することができるのです。
そういう余裕がほしかったです。

正直なところ、くらげには全体が抽象的すぎてわからない芝居でした。



コメントを残す


This site uses Akismet to reduce spam. Learn how your comment data is processed.

goToTop