圧巻のヴァイオリン演奏

今日は、音楽ホールの仕事始めです。今年もいろいろお世話になります。今日の催事は、ヴァイオリンのリサイタルです。

オランダのヴァイオリニストで、このホールは今回2度めの登場です。
世界を席巻したヴァイオリニストとのことで、ちょっと楽しみなリサイタルです。

リハーサル

リハーサルは、予定よりも1時間早くから始まりました。最初はピアニストだけでリハーサルしていましたが、この方はけっこう照明を気にするようで、いつものリサイタル明かりでは暗くて譜面が見にくいから明るくして欲しいとの注文が来ました。何度か少しづつ上げて調整し、天反明かりと地明かり、ピアノサスをそれぞれ80%に抑えていたところを、全部フルにしてようやくOKをいただきました。

プロの方でも、特に外国の演奏者は明かりにほぼ注文してくることがないので、ちょっと意外です。
ヴァイオリニストの方は、特に照明に関しては気にしていないようで、リハーサルが始まってから一度も照明の注文はありません。

リハーサル中、2階席で聴いてみたところ、まるで音が広がるように伝わってきて、包まれるような感覚に陥りました。ヴァイオリンってこんなに大きな音が出るんだっけと思うくらい、伝わってきます。たぶん、この感覚は収納式の反響板を備えているホールでは難しいのではないかと思います。やはり、シューボックス型の音楽ホールならではないかと感じました。
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本番中

本番ではリサイタルとなるとぴりっとした張り詰めたような空気感があるので、照明はものすごい気を使います。存在を感じさせない照明変化を心がけて操作します。曲を演奏し終わったあとも、一瞬しんと静まり返るので、演奏者がおじぎしたときにふわっと全体が明るいコール明かりに変化させます。

曲間は前の曲が短いと、袖へ戻らないこともあります。そのときはコール明かりを出さずに演奏明かりのままにしていて、演奏者もすぐ演奏体制に入ります。
今回は、2部頭の演奏曲が6分と短いので戻らない予定のところを演奏者が袖へ歩き始めたので、遅れてコール明かりをフェイド・イン。あぶないあぶない。

今回の演奏曲は、
ブラームス:ヴァイオリン・ソナタ第2番イ長調Op.100
バルトーク:ヴァイオリン・ソナタ第2番Sz.76
ルトスワフスキ:スビト
ベートーヴェン:ヴァイオリン・ソナタ第10番ト長調Op.96
の4曲です。

ブラームスとベートーヴェンは、いかにもヴァイオリン・ソナタという感じの曲調ですが、バルトークはどこか落ち着いて聞いていられない印象を受けました。クラシック音楽なのに、どこかタンゴのような印象も受けます。バルトークは民族音楽の研究家でもあったため、そういった要素も入っているのかもしれません。

アンコールでは拍手がずっと鳴り止まず、2曲演奏されました。アンコール曲を聴いていて演奏が終わった瞬間には、なんだかゾクッと鳥肌が立ちました。客席ではなく、調光室のモニターで聴いていてもそんな感覚を覚えるのだから、客席はもっと圧巻されていたのではないかと思います。それくらいの演奏でした。
こうして考えてみると、つくづく贅沢な仕事をしているくらげです。

2 Comments

ゆうき

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クラシックの明かりって目立たない様な自然さが必要で神経使いますよね~。
終演時に「もう一度舞台に戻るのか?戻らないでこのまま終演なのか」の指示を舞台袖から照明さんに指示を出すのがいっつもドキドキします。展開読めない(笑)

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そらいろくらげ

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ゆうきさん
いらっしゃいませー。
リサイタル後は、けっこうぐったりです。舞台さんもかなり気を使いますよね。

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