現在、あるピアニストからJimdoというホームページ作成サービスを使ったサイトのリニューアル案件を依頼されて、制作を進めています。Jimdoは使ったことがないこともあり、使い方をネットや書籍で調べていたのですが、あまりにも初心者向けが多いため困っていました。
ちょうどそこへ、PAGESというイベントが開催されることを知り、今回参加してみることにしました。
Jimdoとは
Jimdoは、KDDIウェブコミュニケーションズが運営する、オンラインでウェブサイトが作成できるホームページ制作サービスです。もともと2007年にドイツで誕生したサービスですが、2009年にKDDIが日本向けのサービスを開始しました。
本来なら、Photoshopでデザインカンプを起こし、画像を切り出してコーディング(htmlやcssなどのコードを書く作業)、挙動がある場合はプログラミングを反映させる作業などを通してホームページを作成していましたが、そういった工程を経なくても作成することができるため、サイト制作を知らない人でもかんたんにウェブサイトを作ることができます。
手軽にサイトが作られるということでまず比較されるのが、同じホームページ制作サービスであるWix、そしてWebサイトを構築したり編集したりするCMS(コンテンツマネジメントシステム)の代表格、WordPressの3つです。
Wixは、イスラエルJimdoと同じように手軽にサイトを作成することができます。jimdoと同様に無料で使用することができて、オンラインでかんたんにドラッグ&ドロップしてコンテンツを組み立てていくことができます。
しかし、デメリットはサポートが英語、スペイン語、ポルトガル語のみ。日本語でのサポートはありません。
WordPressは、ブログなどでもよく見かけるシステムですが、JimdoやWixと比べると、PHPというプログラム言語を使用することやサーバーを自分でレンタルしてドメインを取得する必要が有ること、テンプレートを自由にカスタマイズすることができる分、FTPという転送プロトコルを使用してサーバーにアクセスする必要があるため、本当になんにも知らない初心者にとってはハードルが高いというデメリットがあります。しかし、テンプレートは無料と有料合わせればゴマンとある上に、プラグインを使えば自由に機能を追加できることから、自由度の高いシステムです。
機能性や、オンラインでドラッグ&ドロップでかんたんにサイトを作成することができることとに関しては、WixもJimdoは代わりはありません。しかし、サポート力はJimdoの中でも一番のメリットです。
世界中でも利用率の高いWordPressと比べると、カスタマイズなどの情報が少ないのですが、Jimdo利用者が有志で開いている、駆け込み寺的な相談窓口があります。また、今回始めて参加するPAGESのようなイベントが頻繁に開催されています。
プラグラム内容
開催場所は、大手町にある三井住友銀行東館内にあるライジング・スクエア SMBCホールです。
基本的に講演会やセミナーのためにあるホールという感じで、簡素な舞台ですが、客席上には何本か照明バトンが設置されています。
客層は、普段参加するWeb技術のセミナーとは全く違い、老若男女さまざまといった感じです。おそらく、自分でサイトを持ちたいユーザーがほとんどだと思います。
セッション
まず最初に現れたのは、Jimdo創業者のFridtjof Detzner氏。通訳は、Jimdo Japanカントリーマネージャー駒井氏。Fridtjof氏がJimdo創設時からの話をしてくれているのですが、話し中にちょいちょいスポットライトから外れるのが、気になって気になって話はほぼ聞いていませんでした。
Jimdoが伝える3つのストーリー
続いて、Jimdoのユーザーが3名登場し、それぞれJimdoの活用方法について話します。
1番目は、15年以上ウェブ制作に関わっているデザイナーさん。プロから見てもJimdoはおすすめできるということ、わからないことがあればJimdo cafeを利用するという話を聞いて、改めて今回Jimdoに関わってよかったなと思いました。
2番目は、福岡で畳屋さんをやっていて、畳業界を盛り上げるためにラッパーとしても活躍しているユーザーさん。
最初は手探り状態だったものの、試行錯誤を重ねながら運用していった結果、お問合わせの増加に繋がったとのこと。
3番目は、お財布ショルダーを作成し、ネット販売しているユーザーさん。子育てしながら仕事をこなし、上手に両立させています。今後過程をもったときの参考になりました。やっぱり、旦那の協力は必須なので、仕事に理解のある旦那さんを選びたいですね。
Jimdo best Pages 2016
続いて、Jimdoで作られたサイトの中から、最も輝くJimdoサイトを決定するウェブサイトアワード、Jimdo best Pagesです。
多数の自薦他薦で応募されたJimdoを使ったサイトの中から選考を行い、最終審査をPAGES内で行います。
審査員は、ネット販売やウェブコンテンツなどに長けた3名の審査員と、創設者のDetzner氏。総合的に優れたサイト(Jimdo best Page)、()を選定します。
その中で、参加者がその場で選ぶ特別賞である"Audienve Selection"は、その場でPages参加者がスマフォで投票します。投票方法は、一眼いいと思ったサイトを選択して投票ボタンを押したあと、30秒間ひたすらフリフリするというもの。フリ具合で投票結果が変わります。なので、必死にひたすらフリフリする必要があります。
今回、最終審査に勝ち残った8つのサイトの中で受賞したのは、以下のとおり。
- Jimdo Best Design(デザインの優れているサイト)
- Jimdo Founder Selection(Jimdo創設者がセレクトしたサイト)
- Audience Selection(参加者がその場で選ぶ特別賞)
と3冠を取ったのは、祇園吉今。
このサイトを作成したのは、京都のWeb制作会社です。今まで何度かJimdoを使ったサイト制作をしてきて、1回目と2回目は出し忘れ、今回ようやく3回目にして応募した作品が3冠を取りました。
たしかに、白地に赤のコントラストが効いていて、高級感が溢れています。構成も、予約する際にプランや旅館の特長がわかりやすい構成となっています。
- Jimdo Best Content(内容の優れているサイト)
こちらは、フリーランスでWeb製作をされている方が作成しています。
シンプルな構成ですが、掲載されている内容がわかりやすく、どんな演奏者か伝えやすい構成になっているということで選ばれました。
- Jimdo Best Online Store(オンラインストアとして優れているサイト)
お財布ショルダーバッグ専門店 Lavender Sachet
一番の決め手は、一番上のロゴ横にある「送料無料」というアイコンです。やはりユーザーにとって送料無料は魅力的です。ロゴ横に配置することでパット見でわかりやすく、なおかつロゴと同じカラーにすることで目立ちすぎないということで選ばれました。
このサイトも、Web製作者による作成です。
- Jimdo Best Page
こちらは、主に紙のデザインをされているデザイナーさんが四苦八苦しながら作られたとのこと。受賞理由は忘れました。ですが、シンプルながらJimdoの機能を使いこなしているというような内容だったと思います。
一生懸命スマフォをフリフリして投票したAudience Selectionですが、くらげの選んだサイトは残念ながら他の賞ですら全く選ばれませんでした。
セッション
最期に、駒井氏が進化していくJimdoについてのお話です。サービス立ち上げ直後は使いにくく課題の多かったJimdoも、どんどん機能が進化していっています。今年は、レスポンシブ対応になり、デザインも一新されました。
さらに!本日13時過ぎにはちょっと古くさくて使いにくいデザインだった管理機能部分が一新されたようです。
そして、年内中には通知機能も追加されるとのことで、徐々に進化していっているなと言う印象でした。
締めくくり
まず、客電が0%だったので会場全体真っ暗でメモが取れなかったのが非常に残念です。せめて、30%くらいは残しておいてほしかったです。
それと、アワード受賞作品がwebデザイナーによるものというのが非常に印象的でした。
Jimdoは、誰でも簡単に作れるというのが触れ書きになっていますが、やはりデザインや構成などになるとどうしても制作経験のない人では限界があるのも事実です。
こういうサービスが脅威だという意見もありますが、まだまだWebデザイナーは欠かせない存在だと思います。
また、JimdoやWixなどのサービスは使うなという否定的な意見もネット上では散見されています。
しかし、どのサービスにも、メリットデメリットは必ず付いてきます。真っ向から「これは使えない」と否定するよりも、手段の一つとして候補に挙げておくことで、選択の幅も増えていいのではないかと思います。
くらげは、今回始めてJimdoに触れてみて、「これもありだな」と思いました。
あわよくば、Jimdo Best Pages狙ってみるのもありだなとひっそりと考えています。
Jimdoのサイトはこちら
ホームページ作成サービス Jimdo
PAGESについて詳しくはこちら
PAGES 2016
今、こんなホールで働いてます(笑)
照明、映像、音響、レイアウト設営をやってて、そしてこれから運営にもまわります。昔、音響やってて良かった!
jindo、前にとことこ神奈川やってた時に、巡った地の紹介と市町村解説やろうと登録だけして忘れ去ってた事を思い出しました。やべー、無駄にサイト放置してるわ…
いらっしゃいませー。
何でも屋さんになっていますねー。
くらげも、音響と映像は触りたいと思いつつ、機会がなくて。
もったいないなー放置だなんて。だいぶ使いやすくなっているので、活用しないとJimdoに祟られますよ(笑)