舞台やテレビ照明で光に色を付けて演出するには、耐熱性ポリエステルフィルムでできているカラーフィルターを使用しています。
このカラーフィルターはかつてゼラチンペーパーを使用していた名残りで、特に学生演劇経験者の間では未だに「ゼラ」と呼ばれていることがあります。
この「ゼラ」という呼び方について、もうゼラチンペーパーを使用していないので訂正したい、使ってほしくないといった意見を見かけたことがあります。
ツイッターではこういうツイートを見つけました。
先輩。 「ゼラ」って、いまどきゼラチンでカラーフィルター作ってないですよ。 #演劇部の毒舌な後輩
— 演劇部の毒舌な後輩bot (@GekibuKouhai) 2017年9月8日
では、舞台スタッフの方々はこの「ゼラ」という呼び名についてどう感じているのか。ツイッターでアンケートを取ってみました。
アンケート結果
期間は3日間で、97票というかつてないほど多くの方にご協力を頂いて出たアンケート結果は以下のとおりです。
アンケートを取ってみて
結果が出るまでは、訂正したい人がけっこういるのではないかと思っていました。かくいうくらげ自身も、「ゼラ」ではないので訂正したいなと思っていた1人です。
だから、このブログにもアンケート結果を受けて、もう「ゼラ」ではないのでカラーフィルターと言おうと言う記事を書こうとしていたくらいですから。
でも、アンケート集計中からすでに気にしていない人がほとんどだったことにちょっと驚きました。アンケート中にも、わかればいいのでどっちでもいいといった意見が見られました。
照明用のカラーフィルターの素材が昔みたいにゼラチンじゃないからゼラと言うのは変、という人がいる。
ポリの22番(赤色が出る)は「赤のフィルター」と呼べるのか、それとも青と緑を通さないから「青と緑のフィルター」と言うのかなど細かい事を言ったらキリがないので、わかればなんでもいい派。— 萩原賢一郎 (@altiplan0) 2017年9月29日
たしかに、光の当たり方を決めるために照明機材を調整することを「シュート」と呼ぶことがあれば、「フォーカス」という呼び方もありますし、ホールや劇場のことを「小屋」と呼ぶこともあれば「ハコ」と呼ぶこともあります。
舞台で使用する木箱のことを「箱馬」と呼ぶこともあれば「箱足」と呼ぶこともあります。進行表を「タイムスケジュール」と言ったら「タイムテーブル」だと言われて、面倒だなと思ったこともあります。
このように、いろんな呼び方があるのはカラーフィルターに限ったことではないんですよね。
それと「照明 ゼラ」という単語でグーグル検索をしたところ、東京舞台照明やアカリセンター、日本コーバンなど各種カラーフィルターを取り扱っている会社や代理店のWebサイトの検索結果が出てきました。自分が思っていた以上に「ゼラ」という呼び名は浸透しているのだなと実感しました。
ということで結論。
「ゼラ」だろうが「カラーフィルター」だろうが「色」だろうが、伝わればよろしい。
ゼラチンが、駄目なら、プラステートでは、どうでしょうか。
私、中学、高校と、舞台照明に、関わりましたが、中学時代は、ゼラチン、高校時代は、プラステートと、言ってました。高校時代では、秋葉原のヤマギワリビナへ、プラステートを、買いに行ったものです。アンバーは、もっぱら、34番を、選んでました。37番は、柿色だとか、言ってました。懐かしいですね。ところで、ヤマギワリビナって、今も、あるんですかね。
仕事でも、プラステートには、お世話になっていました。岡崎にある基生研で、単色光を、得るため、プラステートで、オーバートーン倍音を、除去してました。もう、30年前の話ですね。
そんな、思い出話も、ありました。
それでは、また。
オフザワゴンさん
いらっしゃいませー。
結論で述べたとおり、ゼラが駄目ということではなくどっちでもいいかと思っています。プラステートという呼び方もありかもしれないですが、ゼラという呼び名が浸透しているので難しいかもしれないですね。名前が長いですし。
ポリカラーは通販で買うようになる前はハンズやヨドバシカメラで購入していました。ヤマギワリビナというお店は初めて知りました。調べてみたところ、2010年に閉店していました。その跡地に今はソフマップ秋葉原本館が建っています。
オーバートーン倍音というものは何でしょうか。光の波長か何かなんでしょうか。調べてみても出てこず・・・。