西武池袋本店では、2017年12月27日(水)〜2018年1月4日(木)まで7階催事場で松竹主催の『歌舞伎の世界展』という展示が行われています。
現代の舞台の根本となる歌舞伎についてぜひ理解を深めたいと思い、年末の混み合う池袋まで出向くことにしました。
入り口で入場料を支払い、入場。入り口では歌舞伎柄シールを配布しています。先着500名で5種類あります。
30日だとさすがに混んでいるかと思ったらけっこう空いていたので、シールはなくならないと思います。
最初に目に入ったのは、歌舞伎の年表が張り出されています。歌舞伎は、出雲の阿国がややこ踊りをもとにかぶき踊りを編み出したことから始まります。ちょうど豊臣最盛期の頃のことです。
歌舞伎のメイク
続いて、歌舞伎のメイクの基本、隈取について。
壁には、隈取が施されている面が展示されており、隈取が紹介されています。隈取には15種類くらいあり、色も赤だけでなく人ではないものの場合は青を中心に隈取が施されます。
また、VTRでは実際に歌舞伎役者が隈取を施している場面も紹介されています。白いおしろいを塗った後、指で丹念に赤い塗料を顔に塗っている姿が映し出されており、思わずお肌に悪そうだなと感じてしまいました。
歌舞伎の衣装
続いて、歌舞伎の衣装。実際に演目で使われている衣装が展示されており、こちらでも、VTRで本番前の衣装の着付けについて紹介しています。
演目は『菅原伝授手習鑑』で、その中の登場人物である松王丸の衣装を舞台袖で着用する過程の映像です。
開演15分前、襦袢の上からまるで布団のような着物を着せ、まるで綱のようなぶっとい帯を5人がかりで全身の力を込めて締めていきます。そして、がっちりと締め付けた帯に3本の刀を刺していきます。その作業過程はすべて大の男5人が全身全霊の力を込めないとできない作業です。
こちらが、まるで布団のような着物。
とぐろを巻いている大蛇のような帯。
ちょっとやそっとじゃ抜けないように力を込めて帯に差し込まれる刀たち。
そして最後にこれまた重たそうな笠を被ります。
こちらは、豪華絢爛な黒繻子地門松に羽子板注連飾り繍裲襠(くろじゅすじかど まつにはごいたしめかざりぬいうちかけ)という三浦屋揚巻(みうらやあげまき)の衣装。
この衣装、女方では一番重たいそうで、衣装だけでも28.2kgあります。さらに、かつらや下駄も合わせたらなんと33.5kg。もうトレーニングでしかないですね。
こちらは、連獅子の衣装。
さらには体験コーナーもあって連獅子の衣装の前で仔獅子に扮したり、小道具を持って役者になりきり、写真を撮ることもできます。
歌舞伎の音の効果
このコーナーでは、実際に歌舞伎の舞台で使われている鳴り物を使い、効果音を出すことができます。
こちらは、波の音を表す鳴り物です。両手で籠を持ち、ゆっくりと小豆を転がすように傾けると波の音が再現できます。
こちらは風の音を表す鳴り物です。車に帆布が張られており、ゆっくりと回すことによってビュービューと吹いている風の音を再現することができます。
こちらは船を漕ぐ櫂の音を表す鳴り物です。両手で持って前後にゆっくり動かすことによってぎーこぎーこという音を再現することができます。
こちらは雨の音を表す鳴り物です。両手で持って高い位置で手首を振るようにして雨がバラバラと振ってくる様子を再現します。けっこう難しくてうまく雨の音を再現できませんでした。昔の家の作りとはまた違うところからあまり当時の音の様子がわからないからかもしれません。
こちらは小鼓。あまりうまく音を出せませんでした。
大太鼓。けっこう柔らかい音でした。
VR体験コーナー
このコーナーでは、小さな歌舞伎の舞台が再現されており、ゴーグルを被るとミクさんが扮する初音太夫を観ることができます。ミクさん小さくてかわいいです。
ただちょっとゴーグルのレンズが小さくてミクさんが全身で見れないのが残念でした。
ワンピース
やっぱり最後は外せない、歌舞伎版ワンピース。
こちらはルフィの衣装です。間近で見るととてもきれい。歌舞伎らしさもルフィらしさも損なわない素敵なデザインです。
締めくくり
けっこう狭い展示スペースだったんですが歌舞伎の魅力がぎっしりと詰まっていて、堅苦しさもなくて誰でも楽しめる内容でした。
展示の外では歌舞伎や和の小物などが販売されていて、お土産を買って帰るのにちょうどいいです。くらげは練り香水買いました。
展示内容はほぼ撮影可ですが、VTRや隈取の面や小道具など一部撮影不可のものもありますので、表示をご確認ください。
詳細
■会期:2017年12月27日(水)〜2018年1月4日(木)
■会場:7階(南)=催事場
※最終日2018年1月4日(木)は、当会場のみ午後6時にて閉場。
※入場は各日閉場の30分前まで。
■入場料:一般・大学生500円(高校生以下無料)
■主催:松竹株式会社
■企画協力:ゾーウィー
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