国立新美術館で2月22日から3月4日まで開催の東京五美大卒制・修了展の感想レポートの続きです。
今回は、東京造形大、武蔵野美術大学、女子美術大学の3校の展示作品をくらげの独断と偏見で選んでご紹介します。
前回のお話:国立新美術館で東京五美術大学の制作展を鑑賞【日大と多摩美編】
それでは、早速見てまいりましょう。
東京造形大学
寄り添い、戯れ、支え合う/大橋美里
その戯れにくらげも混ぜてください。
オヤド/田熊志帆
寝ているうちにどこかに移動していそうなオヤドです。
紡ぎ出させる絵画/杉本莉菜
どこか深海魚のようにも見える。
日常の屑/佐伯瑞紀
みかんとりんごとバナナの皮が展示されています。これはみかん。
現実逃避/松下貴根
こういう茂ったところに隠れるのが好きでした。
この静寂が聴こえるか/椛沢空
上手く言えないけど静寂が聴こえるような気がした。
静かなる力強さ/柳下綾香
闇にひっそりと動物たちが佇んでいます。これはいのししです。
武蔵野美術大学
ノエルのおそうじや ウミガメをすくえ!/鈴木雅也< 大きな絵本になっています。ノエルはウミガメのオリオンの身体を洗っているのですが、なんだか調子が悪そうです。大好物のクラゲを食べても元気が出ないと言うので口の中に潜ってみたら、それはクラゲではなく人間たちが捨てたビニール袋などのゴミが胃の中に溜まってしまっているのでした。ノエルはひとりじゃとても運びきれないので、タコなどの仲間たちと協力してウミガメの胃の中からビニールを運び出します。するとたちまちウミガメは元気を取り戻したのでした。
天は亀の上に亀を造らず 亀の下に亀を造らず/竹内有希子
こちらも亀。クラゲの天敵。
ニライカナイ/荒井理南子
ニライカナイというタイトルは他の作品にも出てきました。何だかここから新しい冒険が始まりそうな予感がします。
桃源郷/村崎佑美
とても優しい表情に惹かれました。
亀/蛙/燕ノ雛/桐畑実
今にも動きそうなリアル感。
Thought2/亀元円
大きな動物の骨に見える。
飛び立とう/加藤花瑛
「さ、行くよ」って言っているように見える。
Island/松山聡子
ふとあるマンガ作品を思い出しました。
女子美術大学
甲羅/鶴岡舞
またしても亀。
交差点/菊地里音子
何で交差点なんだろうって観ながらずっと考えていた。
daydream/梅田真由
幸せそうに寝ているな。
覚醒/徐 秀晶キャサリン
覚醒するというのはこういう感じでぽっと火が灯る感じなんだろうか。
大猫行列/杉山愛莉
この作品はTwitterで流れてきてとても気になっていました。作品の周りでは写真を撮る人も多くいます。一匹一匹の表情やしぐさが違っていていきいきとしているところが魅力です。さらにネズミまでいる細かさ。ミニチュア版があったらほしいくらいです。
イナバウアーの白うさぎ/玉田真理
彫刻でダジャレ。
帰路/佐々木恵里
こんな風景のあるところに帰りたい。
目玉焼き畑/柴本真由
ちょうどいい半熟具合に育った目玉焼きをソースとケチャップと醤油でそれぞれ食べたいです。
食卓/柴本真由
目玉焼きはおやつにいただきます。
締めくくり
以上で五大美術大学の作品紹介を終わります。全部じっくりと観たら2時間近く掛かりました。
紹介した作品の他にも、いろんな作品があって中にはエグい作品やグロさを感じる作品、なんといっていいかわからない作品、写真に撮ったら魅力が半減してしまった作品など本当にいろんな作品がありました。
芸術家というのは頭のなかや心に浮かんだもの、観たものなどを形に表わすことができるからうらやましいです。
平成29年度 第41回東京五大美術大学 連合卒業・修了制作展
平成30年2月22日(木)〜3月4日(日)
10:00〜18:00(入場は17:30まで)
国立新美術館展示室2A〜2D、1A〜1Dで開催中
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