クセノンピンスポットを操作するための取扱説明書【応用編】

前回のクセノンピンスポットを操作するための取扱説明書【基本編】では、クセノンピンスポットの構造や扱い方について説明をしました。
ここでは、応用編としてピンスポットを快適に操作するためのグッズやピンスポットを操作するときのお作法についてお話しします。

前回のお話:クセノンピンスポットを操作するための取扱説明書【基本編】

ピン操作に必要なもの

クセノンピンスポットを操作するときにあるといいものは、以下のとおりです。

  • 作業用手袋
    操作時の手のやけど防止のために装着します。軍手は操作しにくいのでおすすめできません。
  • アームカバー
    灯体に密着する左腕のやけど防止のために装着します。なるべくフィットする素材のほうが本番中にずれ下がってくることがありません。
  • リストバンド
    手首のやけど防止に。

  • マグネットクリップ
  • 進行表を挟んで灯体にくっつけておくのに使います。

  • ペン
    台本や進行表に書き込むのに使います。
  • テープ類
    目印を付けたり固定したりなど何かと役に立ちます。そのままだとかさばるので、適当な長さを巻いておく、小さい透明ファイルに貼っておくなどして持っておくと便利です。

手元明かり

ちょうどいいところに手元明かりが当たらないこともあるので手元明かりは持っておくと便利です。電源がピンのところまで届かないところもあるので、USBライトはいいですね。

こちらは小さな手元明かりをマグネットクリップで挟んでいます。

おすすめのグローブ

前出のツイートにあったグローブとアームカバーがなぜサイクリング用かについて教えていただきました。掌の部分が厚くなっていることと汗を吸う仕様というのがピン操作にもってこいですね。

こちらがサイクリング用のグローブ。

こちらは薄手の合皮グローブです。操作のじゃまにならないというのがいいですね。

その他

2穴バインダーはQシートが何枚もあるときに使用します。実際に使っているのを見たことがありますが、めくりやすくて便利そうでした。2穴パンチも持っておくとよさそうですね。

箱馬の代わりにこういうギターの足台を自分で用意しておくのもいいですね。

寝床にパンチはいいですね。確かに休憩するときに寝たいときがあります。磁石クリップは何個あっても役立ちます。パーカーは空調が寒いときに羽織ることもあります。

それと前出のツイートにもありましたが、折りたたみ譜面台があると便利です。ホールや劇場によってはQシートなどの資料おきに譜面台が置いてあるところもありますが、数多くはないので折りたたみ譜面台があると助かります。

照準は何を使う?

ピンスポットを操作するためには照準というものが必要です。これは目標物に狙いを定めて一発で当てるためもので、銃などにも使われています。

照準はピンスポット自体には装備されていないため、自身で照準を作って装着する必要があります。比較的多く使われているのは、針金やバインド線を使ったものとサバゲーのモデルガンに使われているドットサイトです。

針金・バインド線

バインド線は安価で作れるのが最大のメリットです。2本のバインド線を用意して先端をよじって輪っかにして、2本を少し離した状態で灯体の横に設置します。この2つの輪っかを覗き込むと目標物に対して焦点が合います。

このようにマグネットクリップに挟んでおくと装着が楽にできて調整も簡単です。途中で剥がれる心配もありません。

調整しやすいのがバインド照準の利点です。

ガムテで付けている方もいらっしゃいますが、ずれないようにがっちりと貼って固定する必要があります。その分、剥がすときに灯体の塗装が剥がれてしまうのでマグネットクリップをおすすめします。

ダイソーで売っているアルミの針金でも照準に使えます。

バインド線の先端に圧着端子を付ける方法もあります。圧着端子の穴から覗きます。

ドットサイト

ドットサイトはバインド線や針金に比べると材料費がかかります。単体では装着できないので加工が必要ですが、材料の多くはアマゾンやホームセンターで手に入ります。合計で5,000円程です。
ドットサイトは両目で見ることができるので、灯体から顔を離した状態で狙えるので、舞台全体を見ながら狙うことが可能です。また、時間のないときに調整の手間がかからないというのも利点です。

白ガムテ

白ガムテは毎回ピンチェックのときに作ります。大まかに分けてこんな感じが多いです。

こちらは昔白ガムテを使っていたとのことです。

親指でやるというツワモノもいます。

どれがおすすめ?

針金やバインド線は灯体に顔を近づけて片目で狙うので体勢に無理がかかるということと、狙っていた場所とは違う場所から登場したときにとっさに狙えないため、長時間に渡るオペレートや動きが読めない催事には不向きです。

あと、目の状態によっては誰にでも合うわけではないということもあります。

それと、ホールの大きさによっても変わってきます。

そして暗転では見えません。

もちろんドットサイトにも欠点はあります。

そして最大の欠点はなんと言ってもこちら。

ドットサイトのポイントは赤と緑ですが、赤にしていたときはLED PARで赤系の明かりだったときに見失ってしまって焦りました。緑だと比較的大丈夫です。

ドットサイト、針金、バインド線などいろいろな方法がありますが、利点と欠点があって催事によっても変わります。忘れてはならないことは、ピンの操作の大前提として確実に目標物に当てることです。照準は確実に狙うための手段なので、まずはいろんな方法を知って試してみてはいかがでしょうか。

ピンスポットのお作法

ピンスポットライトはただ当てればいいというわけではなく、当て方にも作法があります。

基本の当て方

まずは当てたときの基本。

複数ピンで追うとき

困るのが一人を2ピン以上で追うとき。自分では追えているつもりでいても動いたらそこに自分のピンが取り残されているということがあります。

この方法で、バレエのようにぼかして光量を絞った状態でのフォローや新舞踊などで金屏風の前でフォローするときなど追っているときの照射円が見えにくいときに円の中心を追うと見失いません。

色の入れ方

色を使うときはカラーチェンジャー固定枠を使用します。ただし、普通のスポットライトのようにシート枠を入れてしまうと入れ替えにくいので、バインド線をよったもので固定します。このバインド線はホールや劇場のピンスポットには付いているところが多いのですが、なければ自分で装着します。

また、10インチのピンで8インチシートを使うときは黒ガムテで照射面を覆います。若干光量が落ちますがほぼ影響は出ません。

ピンの色替え

ピンの操作で難しいのが、専用の薄いシートに入れたカラーフィルター(ゼラ)を何枚も手に持ってキッカケで色替えする操作です。

参考映像をみるとわかりやすいです。

締めくくり

いくら照準や便利なグッズやピンのお作法を知ったからといって、すぐにきれいなピンフォロー操作ができるわけではありませんが、知っておくことでできることの幅は広がります。
何よりも、快適に操作をするための照準やグッズは知っていて損はありません。道具から入るというのも一つの手です。

そして、他の人とピンを振る機会があるのなら恥ずかしがらずにいろいろ聞いてみてください。人から教わる、人の技を盗むというのも上達するコツです。

それでは、よいピンフォローを。

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