ふと思い立って、千葉まで小旅行に行ってきました。
宿を決めていないため、目的地も決まっていません。「房総のどっかでいいや。宿は千葉市内に戻ればあるだろうし、最悪取れなきゃ帰ればいいんだし」とそんな感じで家を出発です。
千葉駅に入っている本屋で旅行雑誌を立ち読みして行き先を決めます。いろんな旅行雑誌を読んだ結果、行き先を『館山』に決めました。いよいよ房総半島突入です。
館山に向かうにはJR内房線を使います。内房線は単線で本数が少なく、座席がボックス席なので旅行気分一杯になります。
各駅停車に揺られて約2時間。途中で眠りこけているうちに、館山に到着しました。
館山駅前は非常にすっきりとしています。要するに何もないという意味です。すぐ近くの海岸を散策した後、駅前の観光協会で今夜泊まる宿を探してもらいました。1人なので泊まれる場所は限られます。
そうして見つかったのは、ビジネスホテル。歩いて向かうとそこは道路を挟んで目前が海です。建物も内装も相当年季が入っていますが、泊まった部屋はシングルの値段でツイン。部屋は3階でしっかり海が望めます。それだけでもう充分です。
お腹が空いたので部屋に荷物を置いて、近くにあったジャスコでおやつに発泡酒とポテチと茎わかめを買って部屋で食べました。
そして夜再び夕飯食べに外出。居酒屋を探しに駅前まで出ました。目指すは網元直営の魚のおいしい居酒屋です。
が、しかし。駅の裏と表をくまなく探しても居酒屋らしき店はまったくありません。範囲を広げて探しても、見つかるのは高級日本料理店や大衆居酒屋チェーン、スナックなどがぽつりぽつりと点在するのみ。しかも、まだ19時前だというのに普通の店はもう閉まっていて閑散とし、人1人見つかりません。結局1時間かけて歩きましたが、入りたい店は見つかりませんでした。
雨は強くなってくるし足は着かれるしで、結局は駅前の『おしゃれ鮨』なんていう名前の店で妥協しました。中に入ると、職人さんのいるちょっとおしゃれな雰囲気のお店でした。コンセプトは『女性に優しい』だそうです。
大きなグラスになみなみと注がれた芋焼酎のお湯割りを飲み、適当につまめる物を注文し、鯵の握りを頼んだらお腹が満足になったので帰ることにしました。
宿に戻りホテルにある浴場でお風呂に入り、テレビを見ながらコンビニで買ってきた発泡酒で再び晩酌。そして、12時前に就寝
目が覚めたら頭痛でした。たぶん二日酔いです。
気持ちのよい朝とは言えないけれど雨も上がって外は明るくなっていました。それもそのはず。もう9時ですから。
だらだらと支度をして宿代払って外に出たら、お財布の中はすっからかん。お腹の中もすっからかんでしたが、郵便局のATMを探すことにしました。
そして再び探すこと40分。駅から離れた場所にようやく見つけました。
安心したらお腹が空いたので、今度は朝食を食べるためにファミレスを探すことにしました。
館山の町を改めて歩いてみると、昔ながらのお店が多いことに気付きます。履物屋だったり金物屋だったり農機具屋、米屋、酒屋などなど。建物自体も何代も続いてきたような年季の入ったたたずまいです。
決してそこに『新しさ』はないけど、『古きよきもの』がそこにはある気がしました。ここには、新し物好きな日本人がどこか遠くに忘れてきた時間が流れているようです。
最近感じる時代の流れの速さに少し疲れてきたのでしょうか。くらげにとってそれは懐かしくもあり、また新鮮にも感じるのです。
しかし、そんな町並みでファミレスなんていう新しいものを探しているというのは矛盾しているとはいえお腹が空いたもんは仕方がない。未だファミレスは見つかる気配がありません。1時間近く歩き続けて身体は冷えてきたし、雨は降ってきたしそろそろ限界を感じてきた頃、ようやくグラッチェというイタリアン系のファミレスを発見。イタ飯食べてようやく元気が出ました。
帰りは金谷港から横須賀の久里浜までフェリーで帰ります。駅に戻り、フェリーターミナルのある『浜金谷駅』に向かいました。
フェリー乗り場で昼食を食べ、フェリーの切符を購入しました。時間までお土産屋を見て時間を潰し、無事乗船。そしていよいよ出港です。
船に乗ると旅をしているっていうことが実感できます。しばらく中で海を眺めていましたが、甲板の上に出てみることにしました。
外は肌寒いのですが、風が気持ちよく感じます。船が進むにつれ、金谷からは霞んでほとんど見えなかった三浦半島がはっきりと見えてきました。
船は30分余りで久里浜に到着。こんなに横須賀と金谷が近いなんて思いませんでした。しかもたったの500円。行きは3時間半近くかかったのに。東京都民より横須賀市民のほうが千葉を身近に感じれるような気がしました。
それからバスで駅に向かい、電車を乗り継いで帰りました。
今回はよく歩いた旅でした。
コメントを残す