第2回 舞台照明家同士でZoomお話し会(後編)

舞台照明家たちのZoomお話し会、いよいよ後編です。自分たちの窮状についてどう伝えていくか、そして最後はやっぱり舞台照明家だけあって、機材や卓について目を輝かせながら話しています。最後までごゆっくりとお楽しみください。

前々回のお話:第2回 舞台照明家同士でZoomお話し会(前編)
前回のお話: 第2回 舞台照明家同士でZoomお話し会(中編)

人にどうやって伝えるかという努力は必要

松本(永):知り合いのところに人形浄瑠璃やからくり人形をやっている人がいて、その人が「こんなことをやっています」と言ってYou Tube動画を見せてくれたんですけど、興味深いけど見世物にはならない動画なんですよ。つまり興味があるから見ることができて資料としては役に立つけど、こんなものが日本にあったんだということをプロパガンダするための材料には、程遠いくらいつまらない動画で。興味のない人だったら一分も見ていられないほどつまらないものだったんですよ。だからそういうものを面白いと思ったからやってるんでしょうから、そこをどう面白いと思ったかっていうのを伝えるためにはどうするかの努力は絶対必要なんだけどそれも怠ってるなと思います。

だから文楽の人たちも大阪で窮状に陥っていて今そこを抜けだそうとしてると信じたいんですけど、自分がやってることをきちんと伝える。自分がいいなって思ったことを伝える努力は絶対必要だなっていうのを思いました。

松本(謙):もしかしたら、そのことが好きすぎて客観的にそれに興味がない人に伝えるっていう視点が欠けてるのかもしれないですね。

松本(永):絵描きさんの画廊や画展の照明を手伝うことがあるんですけど、画家自身は実は自分の絵の魅力を人に喋れなかったりするんですね。どんなとこが素敵だからこの絵は実は人気あるんだよってことは僕の方が分かったりするから。その役割をするのが実は画廊の人で、あなたの絵はこういう人と一緒にこういう展示会を開くと今まで見なかった人に見せることができる。と言うことができる能力を持っている人が有能な画廊さん。

だから演劇でも「こういう演劇があってこういう人が見たらおもしろいよ」というように、本当に来て欲しい人の接着剤になる演劇キュレーターみたいな人がもっと増えたらいいと思いますね。実は僕もそういうところで生活の糧になるように狙っていくのもありなのかなって考えています。

中佐:めっちゃそれ頼みたいですね。その役割。

松本(永):中佐さんのインスタレーションも見ていて楽しいんだけど、でもどういう人にみてもらいたいかっていうのはやっている人はわからなかったりするよね。

中佐:そう、「0を1にできる人と1を100にできる人」っていう話よく聞くじゃないですか。最近「100を無限大にできる人」がいないといけないんだなって気付きました。

松本(永):よく劇団で制作さんが有能だと売れるという、それですよね。

中佐:マネジメントがうまいってことですよね。

松本(永):マネジメントが大事なのは客観性をもって自分が好きなものを人に伝える能力があるかどうかということ。

くらげ:演劇評論家とかいるけど、なんか自分がわかるように感想を述べるだけで小難しいことばっか言って本当にお客さんに観ててもらいたいのかなって言う人があまりにも多いなぁと思っていて、演劇評論家のこねくり回したような言い方が大嫌いなんですよね。

松本(永):制作さんとよく話すんですけど、「自分たちがやっている演劇っていうものを演劇を知らない人に伝えると、自動的に演劇が好きな人が寄ってくるので、自分たちの仲間と飲み会でしゃべっているときのように説明してもダメなんだよ。未知の人に伝えるためにはどうしたらいいか考えると、それができなくてももっと身近な人に伝わるんだ」という話はするんですけど、そういう努力はするべきかなと。

中佐:それが難しいですよね。

松本(永):いやでも実は考えていない人が多いんですよ。社会に出た時に、自分が結びつきたい相手と結びつくために自分の好きな演劇を材料にすればいいんじゃないかって思っていて、好きなブティックや好きなレストランに置いてもらってもいい。それによって演劇を全然見たことがない人を呼び寄せることができるかもしれないというのはめちゃくちゃ効果的だと思っていて。それを言うとやりだす人もいるけど、たいていスルーですよね。

くらげ:広告代理店やPRなどの手法を学んだほうがいいんじゃないかと思いますね。

松本(永):自分の劇団とかに対して他のものを売るのと同じ手法を利用するようにしていかないと頭打ち以外の何ものでもない上に内部でチケット取れなくなったら手詰まりでしかないわけじゃない?だからちょっと離れたところから自分のやっていることを見るということをやるしかないかな。

岩城:僕なんかはCaptureの動画をやったりしていると、「もう俺そっちかな」って思ったりする。もう現場やめようかなって。

松本(永):なんか別の部分が目覚めちゃったりしますよね。

岩城:解説は自分でも向いているなと思っていて。

松本(謙):あれおもしろかったですよ。Perfumeのライブ照明の解説。あれ絶対Perfume好きな演劇とか舞台とか見てない人が食いつくフックになりますよ。照明わかったらライブ行くのとか照明も気になっておもしろくなると思います。

くらげ:劇団の宣伝がどこもありきたりすぎてつまらないんですよね。何の芝居でどこがおもしろいのか見えない。みんなチラシ撒いてTwitterで宣伝してブログで稽古風景アップしてってみんな同じことやっているから、目新しいことも感じなくなってきていて。企業のCMじゃないけど、「あ、これおもしろそう!」っていうフックになるものがないと惹きつけるものが何もなくなってきちゃうんだじゃないかと思います。

持続化給付金は広告代理店が関わっているからわかりやすい?

岩城:持続化給付金って誰か出しました?

(中佐、松本(永)、あいき、手を挙げる)

岩城:あれ、わかりやすいって評判ですけど、わかりやすいですか?

(首をかしげる両名)

何で持続化給付金の話を出したかと言うと、言われている通りあれ電通丸投げじゃないですか。だからわかりやすいのかもしれないってちょっと思って。僕はまだ出していなくて、いずれ出すかもしれないんですけど。広告代理店っていう例えがくらげさんから出てきたので、それで持続化給付金はわかりやすいインターフェイスになっているんじゃないかと思って。

中佐:申請自体は簡単だったんですけど、確定申告を今年は郵送で出したんですけど、確定申告の控えに捺印がないんですね。そうすると書類として認定されなくて、納税証明書が別で必要と言われてぎりぎりになって慌てて税務署に行ってハンコもらおうとしたけどもらえなくて納税証明書もらってきたりと大変でした。

松本(永):そこが一番のポイントっぽいですね。ユーザーインターフェイスはよくできているので、家で提出はできちゃうんですけど、落とし穴がいくつかあるのがまったく説明されていないですよね。みんな提出する前にいろいろ問題点を調べたりして解決しているんですけど、ホームページからは落とし穴はわからないですね。

岩城:なるほど、じゃあ電通も自分のやらなきゃいけないところだけうまくやって他は逃げている感じだね。

松本(永):だから、「電通すげーなさすが!」とはならない。

中佐:ならないならない。振込先が合っているのに違うって返された人もいるし。支払いが2週間先って言われたけど何の連絡も来ないっていうのはありました。

持続化給付金の申請には落とし穴がある

松本(謙):たぶんあれは、ふるいにかけて支払いたくないんちゃう?って思う。あんなんおじいちゃんおばあちゃん、絶対できひんし、窓口言ったらどんだけ時間かかるん?っていう。あと落とし穴の一つに年収の1/12って数字に合わせないといけない欄があるって。

岩城:いくら以下は12で割るっていうやつですよね。

松本(永):審査が通っても給付金が出ていない人はたくさんいるんですけど、出た人は連絡が来て僕も一個ミスっているんですよ。

中佐:でも連絡来ることなく振り込まれました。ザルだなーって思って。何をミスったかと言うと、確定申告を月ごとに書いていなくてまとめた金額を書いているんですよ。でもそれだと申請方法が違ったものだったので、送った書類には月の欄が真っ白なわけじゃないですか。だから参照できない数字を書いたのに通った。

岩城:僕も持続化給付金の書類を出す直前まで行ったんだけど、月ごとの数字をきちんと付けていなかったので月ごとの売上を出さないといけないから資料をひっくり返してエクセルで月ごとの集計を出して合計したら合計が確定申告書と合わないんですよ。何でだろうと思っていたら、なんと確定申告が間違っていたんですね。多く税金を払いすぎていたんですよ。だから今その修正申告を出しています。僕も郵送で出したので納税証明が必要だなと思っていたんだけど、まず修正申告を出して、それが通ったら次に納税証明書をもらって最後に持続化給付金を出す。たぶんまだ間に合うんじゃないかなと。

中佐:納税証明書は「その2」らしいですから気を付けてくださいね。

岩城:僕は給与所得もあるし事業所得もあるし雑所得もあるので、その辺は複雑な収入構造をしているんですよね。確定申告自体はわかっているんだけど、まさか間違っているとは思ってもいなくて。

(ここで仕事を終えた伊藤馨氏が再び登場)

助成金の説明会があっても来ない人は来ない

中佐:助成金の話に戻りますけど、助成金を取るための説明会を開いて、いくらわかりやすく充実させた内容で説明しても来ない人は来ないから、そういう人たちをいかに来させるかって言う問題点があって。

伊藤:そうだね。でも税金って主義の問題もあるから。主義としてもらわないとか、そうことじゃないんだよっていう人も一定数はいるから。

中佐:例えば、友達のフリーランスの照明家に「こういうのあるから来ない?」って言っても、「いいよ、自分なんか」ってけっこう言われるんですよ。そういう人、もったいないなって思うんですけど。

岩城:でもそれはしょうがないことだと思う。人の意思を変えることはできないから。だから、「助成金もらえてよかったなー私」みたいな態度を見せつけるとか。

中佐:教えてあげるってだけでいいってことか。こういうのやるからどう?みたいな感じで。

松本(永):どっちかにしようかなって人が来てくれれば人が増えるわけじゃないですか。人が増えれば「実は俺ももらってもいいのかも」って変わるかもしれないし。だからまず近いところか呼べばいいんじゃないですかね。

中佐:友達を誘うところから始めればいいんですね。

松本(永):その中にわかっている人も来てくれたらいいし。

あいき:今、追加で給付金以外でもらえるものがあったことがわかったので資料を集めているんですけど、それは職種関係なくてたまたま私のおかれている状況が該当したからなんです。だから自分で調べることもまずは大事なのかなと。コロナで社会的に困っている人が色んな職種でいて、コロナが落ち着いてもまたいつか今の様に困る時が来るかもしれないからこの状況を機に、自分で自分の状況を理解し、何が必要か、何ができるか、自分で考えたり調べたり行動する事も大事なのではないかと思います。

照明家のアソシエーションがほしい

伊藤:そのへんも含めて、アソシエーション(注:共通の目的や関心をもつ人たちが自発的に作る集団や組織のこと)みたいなものがあって、そこに行くと情報があって手に入るという状況を作っていけるといいなと思う。

岩城:それだ、それをやりたいんだ。

伊藤:たぶん岩城さんがやりたいのがそれだし、僕がやりたいのもそれなんだけど、おしゃべりしているといろいろな話が出てくるじゃない。そういうサロンみたいな場が必要だと思うんだけどな。

岩城:それがほんとうの意味で言うアソシエーションなんだけど、既存のアソシエーションであるJALED(公益社団法人 日本照明家協会=JAPAN ASSOCIATION OF LIGHTING ENGINEERS & DESIGNERSの略)の二文字目はアソシエーションなんだけど、アソシエーションになっていないよね。

伊藤:そうだね、横のつながりが全然取れないから。

くらげ:今考えているのが、オールセクション含めたWebサイトを作りたいなと思っていて、今までブログに書いてきたことをオールセクションの記事集めたり助成金の情報とか確定申告の方法とかそういうのもやりつつ、Webサイトだけじゃなくて舞台スタッフが集まる場も作りたいと思っていて、それが舞台スタッフのためのコワーキングスペースで、プログラミングやったり作曲やったり衣装を作ったりとか、そういう集まる場があれば自然とそういう話とか、井戸端会議とか今どう?とかこういう助成金あるんだけど知ってるみたいな話ができると思うから、そういう舞台スタッフが集まる場を作りたいと思っています。

松本(永):LaSens(ラセンス)っていう小劇場データベース というのがあって、会社にする前から一人で兼子さんって方が何年もやっていて、今は昔ほど更新はされていないけど昔は本当にデータベースとして優れていて、小劇場のスペース探すならあれを見ると言われるくらいでしたね。(注:確認したらこの6月下旬に全劇場更新されてました。)

松本(謙):兼子さんとはLaSensを使って劇場の連絡会とか連盟みたいなのを作れないかって動いたことがあります。でも3.11前でなし得ませんでしたね。3.11のときにFacebookで劇場の連携をやろうってしたんですけど、それもムリでした。だから今、東京で小劇場協議会というのができたというのは、あのときよりも今の東京の危機感のほうが強いんだろうなって思います。あとは本多慎一郎さんが動いたというのも大きいんでしょうね。

伊藤:まあ、慎ちゃんでかいよね。

松本(永):くらげさんが言ってたことを実現する方法として思ったのが、人が集まったり共同体を作るっていうのはけっこう大変なことですよね。だけどさっき言ってたLaSensは個人がやっていたことなんですよ。だけど、あまりにもデータが揃っているもんだからみんなが見るようになったってだけなんですよ。いろんな人がデータや写真を送るとそれを新しく載せてくれる作業は兼子さんがやってくれる。だからこんなことはどうかなと思ったのが、まずくらげさんが作ったホームページがあって、そこに来れば助成金や経済的なことなどの関係者は見るべきであるリンクは必ずそこにあると。そうやっていろいろな舞台関係者や舞台に興味のある人たちが見るペラのページがあるだけでいい、まずは。

アソシエーションの代替わりを考える

岩城:そういうアソシエーションの場を作るときに、今まで照明家協会の失敗例を見ていると、引き継ぎがうまくできないんですよね。代替わりができない。実は何十年も前に一回やろうとしてるんですよ、若い世代だけで新しいことを扱おうって企画があって、N.G.Cってやつなんですけど、完全に今立ち消えになっているでしょ。本体である照明家協会もそうだし、代替わりのシステムを組み込まなかったために担当者がどんどん年を取っていって更新されないという感じになっている。だから今みたいに、また新しいものを立ち上げようとしている。

どうしたらそれをうまくできるかなって考えたんですけど、引き継ぎをするシステムを組み込むことができれば理想だけど、逆に寿命を決めるのも手だなと。アソシエーションを作って、「これは2030年までです」と決めちゃう。2030年まではあるけどそこで閉じますと。そして2030年以降はどうすればいいのかを考えるって風にならないかなと。そういう時間的な仕組みは組み込む必要があると思う。だんだん先細っていくのって悲しい気持ちになるから、終わるときはパシッと終わるって感じか、永遠に続くか。永遠に続いている成功例ってWikipediaですよね。あれはいろんな人がやっているんだけど、ぜんぜん滅びずに発展していっていますよね。誰がやるか決まっていないからだよね。だからWiki的な仕組みでやれるといいのかもなって事も思ったりしますね。

中佐:掲示板みたいになっていたらそうなのかなって思いました。リンクを貼ってくれじゃなくて、自分でリンクを貼ったほうがWiki化しやすいのかなって。

松本(永):ただ、中を誰でもいじれるっていうのはリスクが高いし、荒れる可能性もあるから。だから岩城さんの話でいくと、今年1年はくらげさんが管理しますよっていって仲間が増えてきたときに譲り渡すってこともできるから。オープンソースにするのはもっとあとかなって思う。

伊藤:ホームページじゃないんじゃないかな。作るべきは。

岩城:ホームページじゃないっていうのは...。

伊藤:それはあったほうがいいけど。Wikiみたいなそこで見れるものじゃなくてSlackみたいなものじゃないかなと思う。データ自体は置けばいいことにして、手間をとにかく減らすのが大事かなと。今までその手のことでうまくいかなかった原因はやっぱり手間の問題が大きいなと思っていて、管理をしないっていう管理を考えていかないと。やっぱり日常業務に差し障るボランティアになってくると、みんなやる気がなくなっちゃうから。だから必要なことだけを書き足していってそれを見れる状態にしていく。整える状態にするには、そこにお金を払わないといけないなって思いますね。

だからどうお金を払っていくかというのを考えていかないといけないんだけど、仕組みもないからSlackかなんかを立ち上げるのがいいと思う。

「照明家協会の現在と未来」というSlackプロジェクトの話

伊藤:岩城さんが作っていた「照明家協会の現在と未来」のSlackはいいなと思っていたけど、意外とみんな入ってこなくて。

中佐:投稿が長く続いているとどうしていいのかわからなくなっちゃうんですよね。でも大事なことは過去にあるかもしれないしってなっちゃって。Slackは便利なんですけどね。

伊藤:でもそれはルーティーンができていないってことだよね。新しい人が見たほうがいいこと、知っておいたほうがいいこととか、疑問があったときにどこを見たらいいのか助けてあげるみたいなこと、これもルーティーンワークになってくるからどうしていくかだよね。

岩城:そうか、なるほど。今42人いるんですけど、発言するのって3人くらいだよね。しかもほぼ全員ここにここにいるじゃん。だからこれも失敗例と言っていいんじゃないかなと。まあ僕が言いたいことを言うための場として作ったのでいいんですけど、アソシエーションの場にもコミュニティの場にもならなかったね。

伊藤:いやでもあれは可能性はあったけど、参加する側がどっちかと言うとそんなつもりで来ていなかったっていうのが大きいんじゃないかと思う。

岩城:「照明家協会の現在と未来」と言うタイトルにしたんだけど、僕自身が照明家協会にどれくらい食い込んでいるかって知られていない頃に作ったので、それもあると思うんだよね。こんなに僕が協会の中に入っているって思わなかったっていう感じなのかなって思う。

伊藤:そういうのはあった方がいいとは思うんだけど、データの置き方とか入ってきた人がどういうルートでスレッドを見たら幸せになれるのかとかを作るところからやらないとできないのかなって思う。だからプロジェクトを立ち上げる上でそういう流れを作っていったほうがいいんじゃないかなと。システム設計とかできる人は多いはずだから。ルール作りとか。

関西で作られているポータルサイト

松本(謙):さっきそらいろくらげさんが言っていた、全スタッフのやつ、関西では去年から動き始めていて、それはコミュニティじゃなくて、それぞれの仕事のアーカイブを残すポータルサイトとして作ろうとしています。これは東京やと無理やねんけど、関西の規模感やとだいたい把握できるから可能かなと思う。

くらげ:さすがに東京は星の数ほどになっちゃいますね。

松本(謙):コミュニティまで作ろうとなると、SNSも何もやっていない人とかいるのでたぶん作れないと思うねんけど、これだけ多くの舞台スタッフがいるのが一覧できるから、仕事が発生するかもしれないしやりたいって思っている若い子が希望持てるかもしれへんし、観客でスタッフワークまで気にしてくれる人にとってもいいかなと思って。

くらげ:そうやって見える化していかないとこの先ただ先細りしていくだけなんですよね。

伊藤:間違いない。

舞台スタッフ用のSlackが欲しい

伊藤:さっきくらげさんが言っていたサイトの話、Slackだけでもあればいいのになって思う。そしたら僕入りたい。コワーキングSlackみたいな感じ。ドライブとか作れば自分が持っている図面のデータとかを置いておけるから。下北沢エリアとかエリアごとに図面が見れるとか。

松本(永):それ、乗る!

伊藤:フリーの人で手持ちの機材を持っている人がいれば機材表を書いておいて「お金がないですけど貸してほしいんですがどうですか?」って貸し借りしたり。あとは音響さんや衣装さんに呼びかけて「こういう現場なんだけど行ける人いませんか?」とか。

松本(永):なんか個人的にそれやっている人いますね。各部署で仕事のやり取りをやっているのはあります。だからそういうことも込みになるといいですよね。

関西と関東の仕事の違い

松本(謙):「このセクションのスタッフ誰かいない?」っていう話になるときって東京と関西の違いって、関西は全セクション揃っているチームを作りがちですね。全部うちでやれるよっていう仕事の受け方をするビジネスモデルですね。

あいき:東京にもいちおう、チームでやっている人はいますけどね。いろんなセクションがいてっていう。

松本(永):基本は個人でやっている感じだよね。チームになっても優秀なところと逆にやたら安い金額を売りにしているところとか。誰もわからない人はそこに頼むけど、次は頼まないみたいなことを聞いたことはありますが。

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aSensでは人材登録をしていた

いけちー:さっき出たLaSensで人材も登録していましたよね。もうなくなっちゃけど、あれはよかったなって思います。自分もあのときは登録していて、自分の相場を書いて、仕事を紹介してもらったこともあります。

松本(永):私も問い合わせをしたことあります。

いけちー:だからなくなっちゃったのが非常に残念なんですよね。

松本(永):ああいうのはなくなっちゃいましたね。だからさっき伊藤さんが言っていたみたいに、小屋の図面とどんなことをやったのかっていうのは停滞している今だからこそできそうですね。

結局は機材が好き

伊藤:けっきょく僕らは機材が好きなんだよね。LEDなんて星の数ほど種類があるからそういう話をしているだけでだいぶ盛り上がれるんじゃないかなって思う。卓とかも得意な卓と苦手な卓があったりして。

松本(永):だからMAならMAでけっこう話が固まっちゃったりしているじゃないですか。だからMAの部屋、EVOの部屋、Expressの部屋とかいっぱいあるとおもしろいですよね。

伊藤:MX(Doctor-MX)の部屋とか岩城さんの右に出るときっと怖いんだろうな。

松本(永):MXはマニアックな人すごいですからね。

伊藤:岩城さんの面の使い方怖いよ。20何面とか普通に使うから。30面とか。

岩城:他に持っていなかったから。Doctor-MXしか持っていなかったからああなっちゃったんだけど今はMAの2ポートノード持っていてMAでできるのでDoctor-MX自体使う機会がなくなったな。そういうマニアックなのは僕はもういいんじゃないかなって思って。若い人でやってくださいよ。

伊藤:でもMXの技は匠の技だから残しておいたほうがいいと思う。

中佐:全然卓に興味が出ないんですけど、異常ですか?

松本(永):あーいるいる。そういう人全然いるから。

中佐:たぶん、現状のことでやりたいことができちゃっているからって気がする。これできないからじゃあこれやってみようみたいなのがないから。

岩城:僕は非常に身勝手な意見になるけど、「空間企画」の作品を見て思うのは、止まっているものを相手にしているからじゃないかなって気がする。どちらかと言うと人じゃなくて物。だから動いている人を相手にすると、途端に卓の性能が問題になってくるんだけど、止まっているものだとあまり問題にはならないね。でも芝居とかやっていると、卓に付き合わざるを得ないでしょ?そうでもないの?

中佐:そうでもないんですよね。

松本(永):やっぱり好き嫌いっていう興味の焦点がどこに行っているかだと思う。私なんかは最初は機材フェチな感じから入ったので、卓はみんな自分で作っていて手作り感ありましたね。ましてや灯体も何か集めて作っていましたね。工業大学にいたので。一方、絵に興味があって筆を光に持ち替えたみたいなタイプの人は機械よりも内容の方に興味があるだろうだから、それは嗜好の違いだと思う。僕は今はテクニシャン的な動きをするよりはデザインやっている方が好きになっちゃったので、今は頭の中の妄想のほうがメインになってきちゃった。それだと卓への興味は少なくなっちゃう感じはします。

岩城:僕も若い頃は卓を作っていたからね。それはあるかもしれないですね。

松本(永):メカ的なノスタルジーと言うか盛り上がりに頭がいっちゃうことはあるからね、元々は。

松本(謙):何かで岩城さんが言っていたのが印象的だったんやけど、「卓を操作するっていうのはすべての照明を操縦している感覚だ」って言っていたのはすごい覚えていますね。だから照明さんって自分が馴染んでいる卓を使いたいねんなってそのとき理解できましたね。

岩城:照明家協会の新人賞を獲った電気マグロ (@denkituna)って人が僕と同じタイプで操縦している系だって言っているんですよね。でもどうやら全員がそうではなくて、そういう一派があるってことですね。だから僕なんかは自分の身体が延長されているとか車を運転しているとか、飛行機を操縦しているという感覚で卓を触るんだけど、必ずしも全員がそうとは限らないってことだよね。あ、もうこんな時間ですよ。

また会をやりたい

伊藤:こういう話なら一晩話せるからやめたほうがいい。

松本(永):僕は逆に飲みながらずーたらやりましょう会を開催したほうがいいかな。

伊藤:はーい賛成!

岩城:だからこれ1回を長くしすぎずに、頻繁にと言うか時々やっているって風にはしたいですね。

伊藤:それこそ、さっき言っていたみたいにサロンみたいになればいいなって思う。

松本(永):だから1人だと負担がでかいから3人くらいでホストを持ち回りでやって、他の人は通りすがりでいいみたいなのがあるといいかもしれない。

岩城:じゃあ僕が定期的にZoomを開けるってことにしましょうか。今日が30日なので0が付く日とか月末と15日にするとかそういう雰囲気だけ持っておいてとりあえず無制限アカウントを持っている人たちが持ち回りでやるってことで。今回僕が2回めをやったけどこれは定期化する一環の流れということで。どんどんやっていこうね。じゃあ、そんなところで終わりにしましょうか。次回は思いついた人がまたやりましょう。

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これで舞台照明家たちのZoomお話し会は終了です。定期的に開催することが決まったので、どういう形で残すかは要検討課題ですが続編をお楽しみください。

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