11匹のおじさまネコが歌うミュージカル

今日の舞台
こまつ座『十一匹のネコ』@紀伊國屋サザンシアター

こまつ座の舞台を観るのは今回が初めてです。どんな劇団か、どんな芝居をやっているかは全く知りません。

先日、観てきた方の感想をFacebookで見て興味を持ち、チケットを取りました。

開場中

開場10分ほど前。もらったチラシを見ていたら、なんだか急にバタバタと走り回る足音がしました。会場には子供たちも多くいたので、子供たちが走り回っているのかと思ったら、ネコに扮した役者さんでした。お客さんたちが歩いている中、悠然と歩き回るネコたち。

ネコと行っても、猫耳はありません。しっぽも、あるネコとないネコがいます。服装は、一見普通の人間のおじさんたち。でも、それぞれみんな個性的でどこかユーモラスさもあります。そんなネコたちを眺めていたら、客電が落ちていき、真っ暗に。そして、ニャーニャーギャーギャー叫ぶネコたち。

その声を聞いていると、まるでそこにネコがいるような気がしてきます。

あらすじ

野良ネコにゃん太郎はいつもお腹を空かせていた。ある日にゃん太郎は自分と同じようにお腹を空かせている十匹の野良ネコ仲間たちと出会う。みんなで知恵を出し合って、色んなことを試しても、何も食べられなければ飢えて死んでしまう!
そんなときに鼠殺しのにゃん作老人に出会い、目の覚めるような話を聞いてしまった。 「あの星の下に大きな湖があって、そこには途方もない大きな魚がいるそうな」
一大決心!大きな魚を求めて十一匹のネコが大冒険の旅に出た!
はたしてネコたちは満腹感を味わうことが出来るのか?
あの『キャッツ』がロンドンで誕生する十年前に、井上ひさしが世に送り出したネコだけのミュージカル。現代演劇を牽引する長塚圭史が前回に引き続き井上戯曲に挑み、北村有起哉、山内圭哉をはじめ、演劇界の猛者どもがネコになる!にゃあごろ!

感想

十一匹のネコは馬場のぼるの絵本が原作ですが、あのかわいさらしさはまったくありません。でも、いぶし銀のおじさまたちが演じることによって、ノラネコ特有の雰囲気を出せているのではないかと感じました。

舞台は、下手側に一台のアップライトピアノがあり、舞台全体はグレー地の開帳場(床が斜面になっているセット)のみです。ピアノ一台で歌って踊るおじさんたちだけのミュージカルというのも、なかなか楽しいものです。

物語は、歌ったり踊ったりしながらテンポよく進んでいきます。途中で、客席上部からキラキラ光る星が降りてきたり、舞台上でにゃん太郎が乗った飛行機がハケた途端、舞台後方の海の背景幕の前をにゃん太郎の小さな飛行機が飛んで行ったり、仕留めた巨大魚を引いたいかだの影絵が出てきたりと、仕掛けもいっぱいあって楽しめます。
最後は、湖のほとりでノラネコの国を作ろうと言うところで盛り上がり、ここで幕が降りるのかと思っていたら。思いがけないシュールな展開になり、シュールな結末を迎えました。あまりの予想外の展開に呆然としたままカーテンコールになり、再びのらネコたちが旅に出るときの曲で締められたので、ちょっと安心しました。

思いもがけず、楽しいミュージカルが観れて大満足です。



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