UP/DOWNフェーダーを握る本番

今日は、3年ぶりに関わる催事の本番日です。いっぱいCUEがあって、ピンフォローもあってけっこう仕込むので、音楽ホールでは唯一といってくらい忙しい催事です。

内容は、アコースティックトリオのライブです。ツアーで全国を回っていて、何度か一緒に仕事をしている顔なじみの舞監さんが付いています。このホールにも毎年のように来ていて、くらげは今回二度目です。
アコースティックですが、照明はかなり凝っています。舞監さんが全て照明の仕込み図やキューシートを送ってきて、ホール側でオペレートします。つまり、「小屋受け」です。
小屋受けですが、諸事情によりくらげが担当することになりました。

仕込み

吊り物は常設を使用するのでトップサスとバックサスくらいしか仕込みませんが、床周りはホールの少ないスタンドとベース、そしてフロア回路を目一杯使います。朝から調律と仕込みが同時並行のため、予め前日にホールに来て現任の照明さんと一緒に仕込んでおきました。

今回の仕込み図。
フロア関係はパーライトとリーフ、雲以外はすべて上手と下手でフェーダーを分けます。
TSUKE_.jpg

苦戦の打ち込み

シュートを終えて、休憩の後からシーン明かりの打ち込みです。今回はシーン明かりの数が多いので、シーン再生です。
シーン再生とは、CUE番号通りにシーン明かりを作ってUP/DOWNフェーダーで再生していく操作方法です。CUEの数が多い時に使います。
tuske-_2.jpg
作る明かりの指示はすべて舞監さんが指示を出します。最初の2つくらいは休憩中に作ることができたので、作った明かりを修正して、次から新規キューを作っていきます。しかし、なぜかうまく作ったシーン明かりが記憶できません。

東芝LICSTARは、キュー番号入れてENTERキー押せば入るはずなのですが、記憶しても再生すると入っていないのです。何回かやってダメだったので、前のキューをコピーして上書きする方法でやっていくことにしました。

修正は、ACTUAL CUE(再生しているキュー)のが表示されているインジケーター横の”EDIT”を押せば修正できます。F153のような”STORE”キーはないのでそのままENTERキー2回押しで修正完了です。

60近いシーン明かりを作ってきて、残りあと数個というところでまたの難関がやって来ました。2つのチェイスパターンをシーン明かりに割り付けます。
わかりやすく説明すると、ゆっくり点滅するパターンと早く点滅するパターンがあり、同時にシーン明かりと一緒に再生するので、この2つのパターンをシーン明かりに組み込みたいということです。
しかし、こういうときにまったくもって何の役に立たないのが取扱説明書です。東芝の取説は、技術者が技術者にわかりやすいように書いてありますが、利用者に全く優しくない取説です。まずもって、何を説明しているのかが全く理解できないのです。

なので、CUEにチェイスを割り付けることを探すだけで一苦労。何度読み返してもわからないので、苦肉の策としてSUBフェーダーに一つづつチェイスパターンを割り付けることにします。SUBへの割り付けも理解するまでに時間がかかりましたが、なんとかできました。このシーンはカットチェンジなので、UP/DOWNフェーダーと同時に2本のSUBフェーダーをCut Inするというマニュアル的な操作になります。

SUBフェーダー
DSCF5066.jpg

場当たり〜本番

場当たり中も、何度か作った明かりを修正しながらの操作です。慣れればF153より使いやすいところもあるのですが、慣れるまでが面倒なやつです。

そして、本番。
キッカケは、すべてインカムで舞監さんが「まもなく、Cue13です。どうぞ〜」という感じで出してくれます。ゆっくりのときは、「ど〜う〜ぞ〜」で、普通の速さでFade inのときは、「どうぞ〜」。Cut Changeのときは、「Go!」と分けてくれます。

前回やった時も、Cut ChangeのCueは何箇所かありました。そのうちの1回は、UP/DOWNフェーダーを持つ指が滑ってしまい、DOWNフェーダーが半分のところで残ってしまい2秒ほど遅れてしまいました。その前回の失敗を活かし、今回はしっかり3本の指でフェーダーを押さえます。

くらげのCut Changeは、全身を使います。まず、左手を調光卓に付いて支え、足はしっかりと踏ん張ります。しっかりとフェーダーを持って構え、そして「Go!」と同時に必殺技を繰り出します。
上から下へフェーダーを返す。
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下から上へフェーダーを返す。
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フェーダーを残さないためにしっかり構えていたらこうなりました。逆に、ゆっくり返すときは、猫をなでるように優しく返します。曲終わりでピタッと合ったときの快感といったらたまりません。

こうして、一度もトチることなく本番は終了。お疲れ様でした。今後しばらく、秘儀を繰り出す本番はありません。

照明写真

とある曲でミラーボール希望でしたが、ホールにはないので代替案として正面反射板から天井をパーライトで染めて2シーリングから丸ポチの模様を出しました。
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単体だとこんな感じ。もっとパーライトの台数を増やしても良かったかも。色は#73です。
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2 Comments

kenzo

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を、必殺技でましたね!
くらげさん程のプロになると、必殺技持っているものなのですねぇ~
って殺してどうする!(笑)

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そらいろくらげ

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kenzoさん
いらっしゃいませー。
そうなんです、必殺技を持っているんです。
でも、このワザはフェーダーにしか効きません。人間には太刀打ち全くできません。

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