大月市の笹子を巡るツーリング

大月市にある笹子町は、かつては難所と言われる笹子峠を控え、宿場町として栄えた町です。

今では中央高速、JR中央線、国道20号線にそれぞれ峠の真下をつらぬく笹子トンネルが通っていて、大月側と甲府側の走行がたやすくなりました。

東京から甲府方面に向かう際に必ず通る場所ではありますが、今まで大月市や甲州市の通過地点でしか見ていませんでした。今回はこの笹子を中心に回ってみることにします。

笹一酒造でお昼ご飯を食べるよ

東京方面から甲府方面に国道20号線を走っていると、笹子駅の手前付近で大きな「笹一」マークが現れます。ここは笹一酒造という酒造メーカーの酒蔵です。

笹一酒造は大正8年創業の酒造メーカーです。時間と手間暇をかけて作る日本酒やワイン、焼酎、リキュール、梅酒などを製造しています。

1661年寛文元年に花田屋として創業し、初代蔵元となった天野久が、1919年に現在の笹一酒造と改名しました。
創業者の天野久は政治家としても活躍し、衆議院議員や山梨県知事を務めました。県知事時代には、新笹子トンネルや富士山有料道路(富士スバルライン)などを建設し、開発や観光業の振興など多くの功績を残しています。

敷地内にはお酒の仕込みにも使われている、自家井戸から汲み上げた御前水が流れています。とてもまろやかでおいしいです。この御前水とは、明治天皇が京都へのご行幸の際にも持って行かれた水ということで名付けられています。

こちらはたぶん以前お米を炊くのに使われていた釜と酒林。

敷地内には、酒遊館という直営ショップがあり、店内で試飲やお酒の購入ができるだけでなく、カフェでスイーツなどをいただくことができます。

店内は黒を基調とした、モダンで重厚感のある内装になっています。以前はもっと雑然としていたようですが、2020年3月に改装して今の感じになったようです。

水は透明な酒瓶に入っていて、おしゃれなグラスに注いでくれます。

注文したのは、笹一きのこうどん。きのこは白州で栽培されているもので、栽培には笹一の酒粕が使われているのだそうです。汁は薄口醤油系でさっぱりしていておいしかったです。

食事はうどんとほうとうだけですが、ほうとうには酒粕が入っているそうなので、今度はほうとうも食べてみたいです。

場所 笹一酒造 酒遊館
営業時間 9:30~18:00 年中無休
駐車場 15台
住所 山梨県大月市笹子町吉久保26
サイト 笹一酒造

笹子名物の笹子餅を買うよ

甲州街道の難所と言われた笹子峠。近くには「矢立の杉」という樹齢1000年を越すと言われている杉の木があり、その麓では「峠の力餅」という名でよもぎ餅が売られていました。今は「笹子餅」という名に変わり、笹子駅近くの「みどりや」という和菓子の店で売られています。

ところが、のれんはかかっているのに店内は真っ暗で、声をかけても返事がないため買うことができませんでした。
実は笹一酒造の酒遊館でも売っているので、戻って買っても良かったかなと思いました。また次回行ったときに購入します。

場所 みどりや
営業時間 7時~19時(売り切れ次第閉店)
駐車場 なし
住所 〒401-0025 大月市笹子町黒野田1332
サイト 地元大月名物「笹子餅」|大月市観光協会

悲しい事故のあった場所へ

国道20号線を甲府方面に走ると笹子川を渡る屋影橋の手前に跨線橋へ続く坂道があり、坂の途中の中央自動車道笹子トンネルが見渡せる場所に、今回どうしても訪れたかった場所があります。

2012年(平成24年)12月2日午前8時03分。山梨県大月市笹子町の中央自動車道上り線笹子トンネルで天井板のコンクリート板が約138メートルにわたって崩落し、9名の命が奪われました。
2019年4月に、初狩PA(下り線)と笹子トンネル東坑口(下り線)付近に慰霊碑が建てられました。

現在、慰霊碑の手前には門と監視カメラが設置されていますが、誰でも訪れることができます。慰霊碑はきれいに磨かれ、花が手向けられていました。

慰霊碑に手を合わせながら犠牲になった方々の無念を思うと、涙が出てきます。二度と同じようなことが起きないことを願うばかりです。

場所 笹子トンネル事故 慰霊碑
駐車場 慰霊碑の手前に1台だけ停められるスペースがある。
住所 〒401-0025 山梨県大月市笹子町

旧甲州街道を走るよ

国道20号線の新笹子トンネル手前に、笹子峠を越える旧甲州街道に向かう道があります。

この旧甲州街道は、新笹子トンネルが開通するまでは国道20号線として使用されていました。しかし、1958年(昭和33年)に新笹子トンネルが開通(当時は有料)し、国道20号が新笹子トンネルのルートに移ります。
1971年(昭和46年)に無料開放されると、山梨県に移管されて県道212号日影笹子線になりました。

今では車通りが少なく、ツーリングやヒルクライムを楽しむ人たちが走るくらいです。

矢立の杉を見るよ

笹子峠の少し手前の坂の途中には、県の天然記念物に指定されている矢立の杉があります。

矢立の杉は、樹齢1,000年を越すと言われていて、樹高約28m、根回り14.8m、幹囲9mの巨樹です。幹は地上約22mで折れていて、中は上まで空洞となっています。先端部分のいくつかの枝は風害によって白骨化している上に、幹の空洞内は昭和4年の火災で木炭化しています。

中が空洞になっていてもどっしり立っている姿に見せられ、杉良太郎が歌にしたことでも知られています。杉の木の近くには、杉夫妻から寄贈された「身代わり両面地蔵菩薩」と歌碑が設置されています。

近くに駐車場はありませんが、バイクなら余裕で停められます。

ウッドチップが敷き詰められた遊歩道を歩いて、すぐのところに身代わり地蔵と歌碑が登場。

近くにゼンマイ式の音声ガイドがあり、ゼンマイを回すと音声案内と杉良太郎の「矢立の杉」を聴くことができます。静かな山の中で演歌を聴くのはかなりシュールな光景です。

このボタンで選択できます。

身代わり地蔵と歌碑のある場所から少し下った場所に矢立の杉があります。

白骨化、炭化しても生き続ける、ものすごい生命力が備わった杉の木です。

場所 矢立の杉
駐車場 看板の脇に2台くらい駐車可
住所 笹子町黒野田1924-1
サイト 笹子峠の矢立のスギ|大月市観光協会

笹子隧道を見たかったけど冬季閉鎖中だった

このあと、さらに登って笹子峠にある笹子隧道を通ります。笹子隧道は、笹子隧道は1938年(昭和13年)に開通したトンネルで、洋風建築的なデザインが特徴です。昭和33年に国道20号線の新笹子トンネルが開通するまでの間、幹線として利用されていました。
1997年には、山梨県の登録有形文化財(交通)として登録されました。

リトルカブに乗っていたときは、新笹子トンネルを走るのが怖くて回避のために何度か通っていますが、スーパーカブC125で走るのは初めてです。トンネル内は一切照明がないので昼間でも真っ暗で、リトルカブのヘッドライトでも心許なかったのですが、C125のLEDヘッドライトならきっと明るく照らしてくれるはず。そう期待して登っていったのですが、時期はまだ4月の初めというのを忘れていました。

そう、冬季閉鎖です。

毎年12月中旬から3月中旬までは、県道212号日影笹子線は矢立の杉入り口の上付近から甲州市大和町日影の集落の上付近の区間が冬季閉鎖されます。閉鎖期間は毎年多少の変動があるので、山梨県道路規制情報で確認することをおすすめします。
山梨県道路規制情報

締めくくり

笹子餅が買えなかったり、冬季閉鎖で通れなかったりと予定外のことが起きた今回のツーリングでしたが、概ね笹子を満喫することができました。
国道20号線で大月市を走るときは、ぜひ通過せずに笹子を訪れてみてください。

なお、笹子周辺は飲食店がほとんどないので、中央自動車道の初狩PAに寄るのもおすすめです。一般道からアクセスできるぷらっとパークが設置されていて、狭いながらも駐車場もあります。
こちらにもトンネル事故の慰霊碑が建っていて、献花台に花を手向けることができます。


2 Comments

いのぶー

毎度 今回は笹子ですか。中々ハードな山道を選択なさるようですな リトルに比べたらC125は頼もしい限りだと思います。自分も鴈坂トンネル塩山経由で帰りに20号を使った際C90で笹子越えはキツかった記憶あります。あの辺りは確かに観光地的なお店も少なく笹子団子の店は閉まっている事の方が多かったので暖簾出てて開いてただけでもクラゲさんの日頃の行いが良いのだと思います。笹子トンネルの事故は当時山中湖から飲料水を運んでいた僕らもだいぶ痛手を被りました。毎回渋滞で酷かったです。それに開通した時もトンネル内は緊張感ありましたし正直ビビりながらの通過でした。二度と起きない事を祈るしかないです。暖かくなりましたが山の上や峠道はヒューっと寒くなるのでツーリングの際は防寒忘れずに。気を付けて👮楽しい旅を。

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そらいろくらげ

ハンターやクロスで走るような道をC125で攻めています(笑)

団子の店は閉まっていることのほうが多いんですね。もっと行いよくすれば買えるかな?
笹子が閉鎖されたら迂回路もないのでかなり痛手ですよね。

この時期はまだまだ寒いから油断禁物ですね。いのぶーさんも気を付けてツーリングをお楽しみください。

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