舞台技術・芸術関連の記事は移動しました→xSTAGE

宿以外何もない!高山市の山中にある手作り感あふれる民宿で自然を満喫

岐阜県の高山市付近で宿を探していたときに見つけた、山の中にひっそりと建つ民宿に宿泊してみました。
夜は真っ暗になる国道から更に林道を上っていった場所にある、周りには民家すらない場所にひっそりと建っています。

今回、9月初旬に1泊してみたらとても良かったのでご紹介します。

【アフィリエイト広告】


日が暮れてから行くととても怖い

今回の宿泊は、能登半島を出て岐阜県の白川郷で観光したあとに宿を目指します。
16時すぎに白川郷を出て、2時間ほどで宿に到着する予定だったのですが、予想外のことが起きました。グーグルマップに出てきた経路の国道360号線は酷道で、道幅も狭く路面は荒れたくねくね道が続いています。

到底予定時刻の2時間では済まず、高山市の中心部にたどり着いた頃には18時を回っていました。
国道361号線は市街地を過ぎて山間部に入ると街灯が一切ありません。宿は酷道361号線からさらに林道を20分くらい登った場所にあります。去年、いろいろあって20時すぎに316号線を走ったときは怖すぎて半泣きで走っていました。

さすがに1度走ってしまえばどうってことがないのですが、国道361号線から入った林道は酷道361号線よりもさらに真っ暗で狭い道を登っていきます。
宿の到着時刻は、余裕を持って日暮れ前に着くように予定を組みましょう。

塩沢山荘はこんな感じ

駐車スペースは山荘のすぐ前にあります。

バイクは軒下に停めさせてもらうことができました。

宿はこんな感じ。ちょっとピンボケですが。

こちらが玄関。手作り感満載です。

宿はログハウスを大きくしたような作りで、客室は2階にあります。

全室フローリングで、ベッドではなくお布団です。

ご主人が猟師なので、いたるところに獲物の皮が飾られています。まさしく自然とともに生きているんですね。

今回泊った日はくらげ以外誰もいないので、貸切状態。洗面所とトイレは共同なので貸し切りだと独占できます。山荘と聞くとトイレが心配になりますが、ご安心ください。トイレはウォッシュレット付きの水洗でとてもきれいです。

お風呂は離れにあります。屋根がなく、舗装されていない坂を登るので雨の日は大変そうですが、傘と長靴の貸出があります。2つに分かれているので、空いている方に入るシステムです。

床には廃校になった小学校の床材が使われています。

宿の食事

今回予約したプランは、1泊2日の2食付き。普段は素泊まりが多いのですが、郷土料理が食べたくて奮発しました。
食事は写真撮らなかったのですが、夕飯は数種類の山菜料理と郷土料理の鶏チャンが出ます。

まず出されたのが、すぐ近くで取れた数種類の山菜料理。どれもおいしそうなものばかりですが、中には聞いたことないものもありました。使われた山菜については出されたときにおかみさんから説明がありますが、すぐ近くにファイリングされた説明書きもあるので、じっくり読みながらいただくこともできます。
同時におひつに入ったご飯も出されましたが、まずはじっくりといただいてみたいと思い、お酒を飲みながらちびちびつまむことにしました。

宿置いてあるお酒の種類は豊富にありますが、中でも目玉は本場から取り寄せられたベルギービールです。普通の生ビールもありましたが、せっかくなので頼んでみました。フルーティーな味で、クラフトビールが好きな方には合うと思います。
くらげも最近は日本の重たいビールよりフルーティーなビールが好みなので、山の幸をつまみに飲むにはちょうどよかったです。

前菜を食べ終えたところで、本日の主役である鶏ちゃんの登場です。甘辛いタレで、ご飯が進みます。
全部食べ終える頃には、すっかりお腹も満たされました。

朝ごはんは、山荘で飼っている鶏が産んだ卵を使った卵かけご飯。
なんと贅沢にも3個くらいの卵が出てくるのです。かける調味料も数種類あって、醤油だけでも3種類くらいありました。産みたての卵を味を変えていただくという、なんとも贅沢な朝ご飯です。

こちらが卵を提供してくれた鶏。

周りになにもないからこその時間が体験できる

部屋にテレビはありませんが、フリーWi-Fiが使えるのでネットで動画を見て過ごすこともできます。でも、あえて何もしない時間を味わうことのほうが、この現代ではとても贅沢な時間ではないのかなと思いました。

1階の食堂にはハンモックや本があるので、食堂でのんびり過ごすのもいいでしょう。薪ストーブもあるので、冬は燃える薪の音を聞きながらハンモックに揺られたらきっと最高な時間を過ごせそうです。
2階には漫画本コーナーもあります。王道の漫画しかありませんが、ついつい夜遅くまで読みふけってしまいました。ネットデトックスには最適です。

宿の周りには人工物がないので、満点の星空を眺めることができます。今回泊った日はちょうど満月だったので、星あかりは全然見えませんでした。

初めての犬の散歩

お風呂の近くには鶏舎と犬小屋があり、2匹のわんこがいいます。

翌朝、宿で飼われているわんこと戯れていたところ、ちょうど散歩しにいくご主人に同行させてもらうことになりました。

くらげは初めての犬の散歩です。ぐいぐいとリードを引っ張って先に進んでいくので、どっちが散歩されているのかわかりません。
気付けば宿からすっかり離れた場所まで来てしまいましたが、一向に帰る気配がないので最後は強引に「帰るよ」とリードを引っ張ったら大人しく従ってくれました。いい子だ。

その後も何度も寄り道に付き合わされながら、やっとの思いで宿に帰還。坂道を走って登ったり降りたりしたので、すっかり汗だくです。
ご主人いわく、あまり犬の言う事ばかり聞いてちゃいけないとのことでした。たしかに。

首突っ込んで一心不乱に食べているのは、牛すじを煮込んだあとの油です。

締めくくり

これまで民宿ってなんか面倒だなって思ってホテルしか泊まって泊まってきませんでした。
今回はちょっと勇気を出して民宿に泊まってみたのですが、何もない大自然の中で初めての経験をいっぱいできて大満足な宿でした。

食事のメニューにはジビエ料理もあるので、気になった方はぜひ注文してみてください。
くらげも次回はジビエを食べてみたいので、またに訪れたいと思います。

最後に注意点。

  • 林道は道幅が狭いので、大きな車や運転に自身のない方はご注意ください。夜道は街灯が一切ないので非常に危険です。
  • 林道から山荘まではダートで、駐車場も舗装されていません。大型バイクや過積載のバイクは要注意です。
  • 客室の窓にカーテンがないので、明け方は部屋の中が明るくなります。暗くないと眠れない方は、アイマスク推奨。
  • 枕はちょっと高さのあるそば枕です。低めが好きな方はつらいかも。くらげは低いのが好みなので、途中で放り出していました。
  • 高地なので夏でも朝晩は冷えます。長袖の羽織るものがあると安心です。
  • バスタオルとタオルは借りられますが、部屋着はありません。ご持参ください。

自然ど真ん中 星降る宿 塩沢山荘