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プロジェクションマッピングで染まる湯河原の梅林

神奈川県西部にある足柄下郡湯河原町では、約4,000本の梅が咲く幕山公園で毎年2月上旬から3月上旬まで梅の宴が開催されています。

その中で、3月8日〜12日の間は19時から梅林とそびえ立つ岩山を利用したプロジェクションマッピングが行われます。
梅林でプロジェクションマッピングって一体どんな感じなんだろうと興味を持ったので、行ってみることにしました。

開催概要

  • 実施日程
  • 2017年3月8日(水)から 12日(日)
    19:00~、19:30~、20:00~ (上映時間:16分)

  • 会場
  • 幕山公園(湯河原梅林)
    神奈川県足柄下郡湯河原町鍛冶屋 951-1

  • 企画演出
  • 馬場隆之

  • 制作
  • 株式会社インテグラル・ヴィジョン・グラフィックス

  • 音楽・音響効果制作
  • A.Mochi、Iida Kazuyuki

  • ドローン
  • トライポッドワークス株式会社、Dアカデミー株式会社

  • レーザー, LED
  • 武内 満

  • 音響(PA)照明 統括ディレクター
  • 大村 圭祐 <Cactus Company Inc.>

  • 音響(PA)
  • 大内 健司 <株式会社 sound design.>

  • 照明
  • 住山 徹<株式会社 クリエイティブ・アート・スィンク>

  • 特殊効果
  • 小林 定嗣<株式会社ギミック>、石川 卓人<株式会社ギミック>

  • 映像機材協力
  • アークベル株式会社

幕山公園までは、JR東海道線の湯河原駅から向かうことができます。梅の宴の開催期間中は臨時バス直通バスが出ますが、最終は16時台です。プロジェクションマッピング開催期間中も夜の便はありません。
ということで、今回は車での来場が必須です。

15時40分 駐車場を出発

今回は、小田原のステーションでBMWのMINI CROSSOVERを借りて向かいます。

MINIさんはリモコンキーを差し込んでパワーボタンを押すと起動します。

アナログのスピードメーターがやたらでかいんです。ナビは常設のものがないので仮設が取り付けられています。ちょっと邪魔な位置です。

ハンドル前にデジタル表示もあります。

右ハンドルですが、左がウィンカーで右がワイパーです。駐車場を出て、いきなりワイパーとウィンカーを間違えました。

135号線で湯河原に向かい、幕山公園入り口交差点を左折。しばらく、山の方に向かい登っていきます。

しだいに民家も途切れ、鄙びた地域に差し掛かる辺りで第5駐車場を発見しました。
駐車場は1回500円ですが、この時間は料金徴収をしていないようです。

この上にも駐車場はありますが、時間があるので歩いていきます。
駐車場から10分ほど歩くと、幕山公園に到着です。入園料200円がかかりますが、この時間は無料で入ることができました。

公園内を散策

公園内を登っていくと、公園駐車場に見覚えのある電源車が停まっています。左側の建物がオペブースです。

時間はたっぷり1時間30分もあるので、しばらく梅林を散策します。見頃の梅がライトアップされています。

月と梅。

まだレンズと焦点距離がわかっていないのですが、たまにこんなボケがほどよく効いた写真が撮れます。

だいぶ暗くなってきたので、下に降りてきました。青いLEDが梅の木を真っ青に染めています。

プロジェクションマッピングの開演

湯河原は、源頼朝にゆかりのある地です。幕山公園よりも山奥の方に行くと「しとどの窟」という名所があり、小田原の石橋山合戦で大敗を喫した源頼朝と主従たちが潜伏したとされています。

プロジェクションマッピングの内容は、この逸話を元にして作られています。

最初にフラッシュライトを搭載した3機のドローンが飛び上がり、水蒸気のようなものを噴射。その様はまるでUFOです。
ボケボケ写真ですが、青い梅の木のカラフルな光がドローンです。

レーザービームが山を撃つように照らしています。

やがて、燃える円のようなものが岩山に出現します。

そのあとには狂言とともに合戦の様子や梵字が映し出されたのですが、不鮮明で何を表しているのかわからなかったです。

最後に窟に潜んでいた頼朝が岩を砕いて窟から登場。どっしんどっしんと大きな足音を立ててこちらに近づいてきます。と思ったら梅林の中に消えていき、馬の嘶く声がしたと思ったら去っていきました。そして、終演です。上演時間は16分ほどです。

こちらは昨年2/21に同じく幕山公園で開催されたイベント、『狂言と先端デジタルアートの融合』の映像ですが、プロジェクションマッピングの内容は一緒なので、ご覧ください。

締めくくり

梅林に仕込まれた照明機材と客を囲むように設置されたスピーカーによる大迫力満点の不思議な世界が作り上げられていますが、やはり映像が不鮮明なのがちょっと残念です。
ブースへの配線の取り回しが大変なのはわかりますが、せめてもう少し距離を近づけて鮮明で大迫力な映像を楽しみたかった言うのが正直な感想です。

終演後、パラパラと拍手は起きたもののちょっと物足りないような雰囲気が漂っていました。
寒い風が吹きすさぶ中で帰る一団から聞こえてくる声も、やはり映像がちょっとわかりにくかったという声がちらほらと聞こえてきました。

あとは今のところ来場手段がタクシーか車しかないため、臨時直通バスを出すなどしてほしいですね。屋台も3月8日〜12日の間は夜間もやっていてほしいところです。

とはいっても、まだプロジェクションマッピングは今年で2回目なので来年に期待したいと思います。

4 Comments

ゆうき

あ、ごめん、それを含めて作品のクオリティという意味でした。機材のクオリティじゃなくて。自分のコメント文章のクオリティを上げなくては!

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ゆうき

プロジェクションマッピングはまだまだ発展途上のものなのですね〜。そう考えると東京駅のやつとかシンデレラ城のヤツとかのクオリティはハンパないって実感です。

こちらも次回の更新はプロジェクションマッピング系です(笑)

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そらいろくらげ

いらっしゃいませー。

おそらく、クオリティは東京駅やシンデレラ城と変わらないでしょう。要は移す相手ですね。平面的なので照射しやすいのではないでしょうか。
湯河原の場合は照射面が不規則な山ですからね。画像と木が混じって視認性が落ちるんですよ。
プロジェクターの性質として、平面や球体、立方などなら対応できますが、ある程度照射する面が整っていないと難しいのではないかと思います。

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