スーパーカブC125で雁坂トンネルを抜け、秩父の山奥へと向かいました。
まずは雁坂トンネルへ向かう途中、広瀬ダムに立ち寄り、静かな湖畔で山の空気を味わいます。
そこから雁坂トンネルを抜け、秩父の山奥へ。人の気配が少ない集落を走り、廃校を眺め、二瀬ダムや大滝ダム周辺で紅葉を探す一日でした。
現在、国道140号は土砂崩れにより通行止めとなっており、秩父側へ抜けられる大滝トンネルは暫定供用中ながら二輪通行不可。
帰路は再び雁坂トンネルを使って笛吹市へ戻ることにしました。最後はパティスリーでの美味しいランチと温泉で締めくくる、静かで少し遠回りな秋の一日です。
広瀬ダム
雁坂トンネルへ向かう途中に立ち寄ったのが、山梨県山梨市にある広瀬ダム。
荒川水系広瀬川に造られたダムで、周囲を深い山に囲まれた静かな場所にあります。
観光地として賑わうタイプではなく、湖面と山の景色が淡々と広がる、落ち着いた雰囲気が印象的です。
青い取水塔が印象的。

ダム湖である広瀬湖は、水位や季節によって表情が変わり、湖の向こうには11月のこの時期は紅葉が始まりかけた山々が見えます。

バイクを降りて少し歩くだけで、風の音や水の気配がはっきり感じられ、雁坂越えの前に気持ちを整えるのにちょうどいい立ち寄りスポットです。

雁坂トンネルへ向かうルート上にありながら、交通量は少なめ。これから山深い区間へ入る前の、静かな前奏のような存在です。
ちなみに、ダムを渡った先にある広場ではダムに流れ着いた流木を無料で持ち帰ることができます。
インテリアとして飾ったり、薪として使ったりできそうです。車で訪れるときにはぜひ持って帰ってみてはいかがでしょうか。
旧大滝村立上中尾小学校跡
雁坂トンネルの先、秩父の山奥を走っていて立ち寄ったのが、旧大滝村立上中尾小学校。

現在は廃校となっていますが、山あいの集落に静かに佇む校舎は、かつてここに子どもたちの生活が確かにあったことを感じさせてくれます。

大滝村(現在は秩父市の一部)は、人口減少や集落の小規模化が早くから進んだ地域で、上中尾小学校もそうした流れの中で統廃合により閉校した学校のひとつです。
校庭や建物を外から眺めるだけでも、山に囲まれた環境の中で通学していた子どもたちの姿が自然と想像されます。

観光施設のように整備されているわけではなく、あくまで時間が止まったような静けさが残る場所。ツーリング中にふと立ち止まり、秩父の山村の歴史に思いを巡らせるには、印象深いスポットです。

ダムや峠道とは違ったかたちで、この土地の「過去の日常」を感じられる場所。静かな秩父の山奥らしい風景のひとつです。
秩父湖
秩父の山奥を進んでたどり着いたのが、荒川上流に位置する二瀬ダムと秩父湖。

秩父湖(ちちぶこ)は、荒川上流に造られた二瀬ダムによって生まれた人造湖です。山に囲まれた谷あいに広がる湖で、秩父のダム風景を象徴する存在のひとつとして知られています。

11月のこの時期は、山々が少しずつ色づき始め、湖面に映る紅葉の気配が秋の深まりを感じさせてくれました。最盛期にはまだ早いものの、静かな湖畔と冷えた空気が、秩父の山らしさを強く印象づけます。

今回は走りませんでしたが、二瀬ダムは天端が道路担っているので走りながら秩父湖を見下ろすことができ、ツーリングならではの視点でこの湖を楽しむことができます。
信号機による交互通行が行われていて、信号待ちの間にダムの構造や湖面を眺められるのも、この場所ならでは。青信号でゆっくりとダムの上を進む時間は、峠道とは違った緊張感と開放感があります。
峠道とも観光地とも違う、「山の中にある生活インフラとしての湖」という存在感があり、秩父の奥深さを感じさせてくれる場所です。
大滝ダム
大滝ダムに向かって走っていると現れるのが、山の斜面を大きく回り込むループ橋。
急峻な地形の中で高低差を処理するために造られた道路構造で、秩父の山道らしさを強く感じられます。
カーブを描きながら高度を上げ下げするため、走っている最中は橋全体の形が見えにくいものの、少し離れた場所から眺めると、山に沿って描かれた大きな円弧がはっきり分かります。
周囲の木々が色づき始め、ループ橋を囲む山肌にも秋の気配が広がっていました。
ダムやトンネルと同じく、このループ橋もまた、秩父の山を越えるために積み重ねられてきた工夫のひとつ。
ツーリングの途中で、地形と道路の関係に目を向けるきっかけをくれる場所です。
ループ橋を越えてたどり着いたのが、荒川上流に位置する大滝ダム。

二瀬ダムよりも奥まった場所にあり、周囲を深い山々に囲まれた、いかにも「山のダム」といった雰囲気の場所です。

大滝ダムは比較的新しいダムで、治水や利水を目的として造られました。ダム本体は大きく、近くで見るとコンクリートの構造物としての迫力があります。

ダムからは先ほど走ってきたループ橋、雷電廿六木橋を眺めることができます。
少し離れた場所から眺めると、山に沿って描かれた大きな円弧がはっきり分かります。人工物でありながら、周囲の山景色に溶け込んでいるのが印象的です。

11月のこの時期は、周辺の木々が色づき始めたところで、紅葉のピークには少し早いものの、山全体が静かに秋へ向かっている空気を感じることができました。
走る道も交通量は少なく、スーパーカブC125でゆっくりと景色を確かめながら進むのにちょうどいい環境です。
パティスリーヴーヴリエ
国道140号線沿いにあるこのお店。うっかり見落としてしまいそうな集落の小さな入口を入った場所にあります。
芝生の敷かれた駐車場に停めて、向かいの木の階段からお店に向かいます。四季折々の花が植えられた小さな庭を抜けると、お店のある一軒家にたどり着きます。
本当に普通のお家にある玄関を入ると、リビングがお店になっていて、ソファや椅子で食事をいただけます。
くらげは庭に面したテーブルに座り、庭を眺めながらいただくことにしました。
注文したのは、『木のプレート』。好みのケーキとおばんざい(4種のおかず)、スープ、玄米ご飯、白いご飯のセットです。

ご飯は多すぎず少なすぎずちょうどいい量。おかずはどれも美味しいけど体に優しい味。玄米ご飯はもちもちとした酵素玄米になっています。
食後のデザートは自分で選ぶことができます。くらげは、大好きないちじくが使われたスイーツにしました。
1月2月は雪が降るため営業していません。また、春になったら来ますと言って、店をあとにしました。
| 営業時間 | 10:00〜17:00(L.O16:00) 金・土・日営業 |
駐車場 | あり |
|---|---|
| 住所 | 〒404-0204 山梨県山梨市三富下釜口239 |
| サイト | フランス菓子とカフェの店 Patisserie OUVRIER |
日帰り温泉で体を温める
パティスリーヴーヴリエを出たあと、少し来た道を戻って日帰り温泉へ向かいます。国道140号線から少し入った場所に、みとみ笛吹の湯という日帰り温泉施設があります。
場所的にわかりづらく、ついでに寄るということもなかなかできないような奥地なので、観光客はほとんどおらず地域住民の方が多い印象です。
内湯と外湯のみで、休憩設備は受付前のラウンジと小上がりがあるだけという非常にシンプルな施設です。
脱衣所で一緒になったマダムによると、「いろいろな周辺の温泉施設に行ってみたけど、ここが一番好きだわ」とのことでした。
お湯は比較的ぬるめ。露天はぬるいのでさっきまで走っていて冷えた身体を温めようと言う方にはおすすめしません。
くらげも入って1分で寒くなって出ました。
内湯でじんわりと温まると、体の芯までしっかりと温まれるだけでなく、汗冷えも起こりません。
運転中に眠くなるリスクはありますが。
| 営業時間 | 10:00〜20:00 (入館受付:閉館の1時間前、入浴時間:閉館15分前) |
|---|---|
| 入浴料金 | 市内料金(山梨市・甲州市在住)一般500円 市外料金(山梨市・甲州市以外に在住)一般700円 |
| 駐車場 | あり |
| 住所 | 〒404-0204 山梨県山梨市三富下釜口447 |
| サイト | みとみ笛吹の湯|山梨市 |
フルーツラインの夕焼け
16時頃に温泉を出て、フルーツラインの眺めのいい場所にたどり着いた頃がちょうど日暮れの時間。
少しの間、沈む夕日を眺めていました。


締めくくり
いつもなら雁坂トンネルを越えたらそのまま秩父に抜けていた国道140号線。
暫定供用の大滝トンネルが通行できないということで考えた今回のツーリングプランですが、却っていつもなら素通りしてしまうところをじっくり周れて良かったです。
動画もどうぞ。


